SNSのアルゴリズム徹底解説!誰も教えてくれない運用方法の秘訣とは?
2024/05/07
最近自社で運用しているSNSアカウントが伸び悩んでいませんか? 近年SNSのアルゴリズムが大きく変化しているため、以前と同じ方法で運用していてもまったく伸びないということがよく起こっています。当社で運用を請け負っている顧客のアカウントでも、アルゴリズムの変化によって、アカウントの成長が鈍化しているケースが多く見られます。 このような変化に対処するには、アルゴリズムの変化を敏感に察知し、それに対応した運用方法を構築する必要があります。 そこで、この記事では
- アルゴリズムはどのように変化してきたのか
- 各SNSの最新のアルゴリズムはどうなっているのか
- アルゴリズムを踏まえた運用のポイント
について解説していきます。
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本記事は企業のSNSマーケティングを包括的に支援をしているガイアックスが解説しています。運用実績10年以上、大手企業を中心に累計1,000社以上の運用実績があります。
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- ■目次
- アルゴリズムとは?
- なぜアルゴリズムを意識して運用することが大事なのか?
- 最近のSNSのアルゴリズムの動向・特徴は?
- プラットフォーム内での収益化が可能に
- それを踏まえてどう運用するべきか?
- 各媒体に当てはめた時の運用方法・方針は?
- おわりに
アルゴリズムとは?
SNSにおけるアルゴリズムとは、誰にどの投稿を表示するのか、どんな投稿かを評価・分類するためのルールです。 アルゴリズムはSNS媒体によって異なりますが、基本的には投稿と評価・ジャンル付け、およびユーザーの興味関心や交流履歴などから複合的に判断し、ユーザーがもっともエンゲージメントする確率が高いと考えられる投稿を表示するように最適化されています。
なぜアルゴリズムを意識して運用することが大事なのか?
アルゴリズムはプラットフォームのルールであるため、ルールに則って運用しなければ当然投稿のリーチは伸びず、フォロワーも増えません。 例えばInstagramでは、画像投稿よりも動画投稿のほうが露出しやすいアルゴリズムが採用されています。よって、このアルゴリズムの下でどんなに画像投稿を繰り返したとしても、アカウントの成長は動画投稿をしているアカウントよりも平均的に鈍くなります。
最近のSNSのアルゴリズムの動向・特徴は?
従来のアルゴリズムは、ソーシャルネットワークとコンテンツネットワークの両方がよいバランスで機能していました。
- ソーシャルネットワーク アカウント同士の関係性に基づいて投稿を評価し、誰に表示するかを決めるアルゴリズム例)フォロー関係にあるユーザーがいいねしている投稿が、自分のフィードにも表示される
- コンテンツネットワーク 投稿自体がどんな内容・ジャンルかを判断し、その内容に興味があるアカウントに投稿を表示するアルゴリズム例)自分がよく閲覧し、いいねなどするジャンルの投稿が表示される
最近は、このコンテンツネットワークに大きく傾いたアルゴリズムになっています。 その理由は、コンテンツネットワークを重視した方がユーザー体験が向上するからです。自分の周囲の人が好きな投稿よりも、自分が好きな投稿を見たいユーザーが大半であるからでしょう。 「友人はカフェが好きだが、自分はカフェが好きなわけではない。好きでもないカフェの投稿がタイムラインに表示されても困る」と考えるユーザーが多いということです。
このようにアルゴリズムは、各ユーザーの興味関心にマッチしたもっともエンゲージメントを得やすい投稿で、プラットフォームの滞在時間を長くすることが可能な投稿を、タイムラインに表示するようになってきました。
このアルゴリズムの遷移には、2つの背景があると考えられます。
1つはSNSの成熟です。さまざまなSNSが乱立し、一定以上のユーザーを集めている現在では、特定のSNSしか使っていないという人はむしろめずらしいでしょう。複数のSNSを使うことが当たり前となっている中で、他社のSNSよりも自社のSNSにいかに長く滞在させるか。このことにどのSNSも躍起になっています。 どの媒体でもユーザーをより長くプラットフォームに滞在させるためにアルゴリズムを最適化しているのです。
もう1つは、特定のアカウント(インフルエンサーなど)ではなく、プラットフォームそのものを支持してほしいというプラットフォーマー側の思惑です。なぜならソーシャルネットワークベースのアルゴリズムでは、特定のアカウントが活動を停止したり、別のプラットフォームに移動したりした際に、ユーザーがごっそり減ってしまうリスクがあるからです。 結果として、SNSは表示する投稿を個人に最適化してレコメンドし、フォローしていないアカウントの投稿であっても積極的に表示することで、新しいコンテンツとの出会いを創出し、自社のSNSにおけるユーザーの滞在時間を長くしようと画策しています。
2024年4月30日にMeta社から、Instagramのリールズにおいて従来であればレコメンドするコンテンツのランク付に「フォロワー数」が大きな要素であったが、今後は「フォロワー数」が影響せず小規模なアカウントでも視聴者にとって良質なコンテンツであればレコメンドするようなアルゴリズムに変わることが発表されました。(参照元:https://creators.instagram.com/blog/recommendations-and-originality)
どのSNSプラットフォームでもフォロワー数ではなく、コンテンツを重視するアルゴリズムに変わってきていましたが、今回のMeta社Instagramのアルゴリズム変更やX(Twitter)のフォロワー獲得広告の終了などからも分かる通り、フォロワー数ではなくコンテンツに力を持たせるという動きはますます強まっています。
プラットフォーム内での収益化が可能に
どの媒体でも、集客からマネタイズまでプラットフォーム内で完結するようになってきています。 インフルエンサーやアフィリエイターなどはSNSで集客し、Webサイトや決済用のサイト、他社SNSなどに誘導することが当たり前になっているため、ユーザーの外部流出が起きています。 そのためプラットフォーム内ですべてが完結する機能を提供できれば、ユーザーを外部流出させず、インフルエンサーやアフィリエイターもそのSNSで発信を続けてくれる動機も与えられます。 マネタイズ機能例は以下のとおりです。
- Instagramショップ機能
- Instagramアプリ内アフィリエイト機能実装の噂
- Instagramプロフィールフィード広告(米国でテスト中)
- X(Twitter)スレッドに広告掲載
- YouTube Shortsの収益化
- YouTubeライブのSuper Chat
- TikTok「Pulse」(米国で始動)
- TikTokライブの投げ銭
収益化機能にかかわらず、ほとんどの新規機能はアメリカでテスト後、全世界で展開されます。アメリカでテストが始まった機能の使い方を予め把握し、戦略を立てておけば、日本で実装された際に優位に動くことができるでしょう。 どのプラットフォームでも、新機能を使うとリーチが伸びやすいなどの優遇を受けることができます。プラットフォーム側は新機能をなるべく使用してほしいからです。
それを踏まえてどう運用するべきか?
このように、もはやどれだけフォロワーを抱えていても、ユーザーの興味関心に合った質の高い投稿を作らない限り、リーチが伸びない時代になっています。よって、プラットフォーム内にユーザーを留めることに貢献するような投稿・アカウント作りを念頭において、運用に取り組むことが重要です。 以下はどの媒体にも共通する、3つの運用ポイントです。
- ターゲットユーザーの興味関心の分析
- それに基づく上質な投稿作り
- ユーザーとのコミュニケーションにより、エンゲージメントを高める
アルゴリズムが興味関心に基づき投稿を表示する時は、下記の2つのパターンがあります。
①ユーザーが普段から閲覧・エンゲージメント・コミュニケーションを取る投稿やアカウントに、類似した投稿やアカウントをレコメンド表示する
例)Aさんが普段よくエンゲージメントしている投稿Bに類似した投稿Cをレコメンドする
②ユーザーが普段から閲覧・エンゲージメント・コミュニケーションを取るアカウントの投稿を優先的に表示する
例)Aさんが普段よくエンゲージメントするアカウントBの投稿を上位表示する
②の表示パターンもあるため、ユーザーと日頃からコミュニケーションを取り、エンゲージメントを高めることが大切です。
各媒体に当てはめた時の運用方法・方針は?
X(Twitter)
もっとも大事なことは、ターゲットにとって有益な投稿の作成です。 X(Twitter)の特徴は、ほかの媒体に比べて投稿の最新性をより高く評価している点です。 これはX(Twitter)のミッションである、”It’s what’s happening/Twitter”(今何が起きているか?それがTwitterだ)というメッセージからも読み取れます。 このX(Twitter)の特徴を踏まえると、コンテンツ作りでは、良質かつ鮮度の高い情報を詰める必要があることが分かります。
有益な投稿を作るには?
良質さ:
・140字いっぱいを使い、情報を詰める
内容が濃くなり、滞在時間やエンゲージメントを稼ぎやすくなります。
・スレッドを活用することで情報量をさらに増やす
140字の制限から逃れ、投稿の情報量を増やせます。本投稿とスレッド投稿のインプレッションやエンゲージメントは合算して評価されるため、本投稿がより伸びやすくなります。※スレッドは本ツイート+2スレッドまでであれば「スレッドを表示」をタップしなくても表示されます。
・リッチメディア(画像・動画・GIF)を活用する
文字だけの投稿よりもリッチメディアを活用した投稿の方が、平均的にエンゲージメントを集めやすい傾向があります。
・ターゲットのニーズを把握して内容を決める
ターゲットニーズに沿った投稿でなければ、そもそもフィードに表示されず、インプレッションやエンゲージメントも伸びません。
最新性:
・今話題になっている情報を入れる
具体的にはトレンドになっているワードやトピック、〇〇の日などのモーメントを活用します。トレンドからツイートを検索する人がいるため、インプレッションが伸びやすいのです。
・1日に複数ツイートをし、露出の総量を増やす
一定時間をあけてツイートすれば、ツイート同士のインプレッションが相殺し合うことがないため、インプレッションの総量を増やすことができます。
・毎日ツイートする
X(Twitter)のタイムラインでは、基本的に24時間以内の投稿しか表示されません。※検索は例外
エンゲージメントを高めるには?
エンゲージメントを高める方法は以下のとおりです。
- ツイート内でエンゲージメント(いいね、リツイート、コメント)を促す
- コメントに返信する
- ターゲットユーザーが多くログインしている時間帯を狙って投稿する
エンゲージメント、インプレッションの初速が付くため、露出しやすくなります。
X(Twitter)と同じく、Facebookでも有益な投稿をあげることがもっとも重要です。※現在Facebookでは、企業のオーガニック投稿が伸びづらくなっていることを前提として述べています。
有益な投稿を作るには?
・ターゲットのニーズを把握、興味関心にあった内容を投稿する
X(Twitter)と同様、ユーザーのフィードに表示されるにはニーズに合った投稿を行う必要があります。
・リールやストーリーを活用する
現在のアルゴリズムでは通常投稿よりもリールの方が評価されるため、リールは露出しやすくなっています。また、UIでもリールとストーリーはフィードの上部に固定して表示され、目に止まりやすい特徴があります。
・正確な情報を記載する
昨今フェイクニュースや政治的プロパガンダが増えており、情報の正確さがより重視されています。
・分かりやすい見出し ・センシティブ、暴力的、誇張表現を避ける
エンゲージメントを高めるには?
エンゲージメントを高めるために、以下の2つを実施してみましょう。
- 投稿でエンゲージメントや共有を促す
- コメントへの返信などを通じ、ユーザーとコミュニケーションを取る
Instagramにおいても有益な投稿をあげることがもっとも重要です。 Instagramで投稿が拡散されるには、発見タブやユーザーのホームにおすすめ表示される必要があります。X(Twitter)のようなリツイート機能が付いておらず、それ以外の手段で拡散されることは現状不可能であるためです。
有益な投稿を作るには?
・ターゲットのニーズを把握して投稿を作る
ホームフィードや発見タブでユーザーに表示されるには、ターゲットとなるユーザーのニーズを捉えた投稿を作成しなければなりません。
・カルーセル投稿(複数枚の画像投稿)で、できるだけ10枚すべてを使い切ることで情報量を増やす
情報量を増やすことでユーザーの滞在時間を長くできます。
・ハッシュタグを効果的に活用し、アルゴリズムに投稿のジャンルを認知させる
Instagramのアルゴリズムは投稿のジャンル・トピックを把握する際、使用しているハッシュタグで認識しています。 同じハッシュタグや似ているハッシュタグを使用しているアカウント同士の類似性も評価しているため、競合アカウントがどのようなハッシュタグを使用しているかといった分析も重要です。
・オリジナル投稿をする
2024年4月30日のMeta社の発表では、「他のユーザーの投稿を再投稿するリポストはレコメンドされないようになり、オリジナルの投稿のみをレコメンドの対象にする。また、30日間に10回以上オリジナルではない投稿をしたアカウントは30日間他の投稿もレコメンド対象ではなくなる。」とされています。そのため、企業公式アカウントでユーザー投稿(UGC)を紹介するようなリポスト投稿をしているアカウントは他の投稿もレコメンドされなくなる可能性があるため注意が必要です。
UGCを紹介する際は、そのままリポストするのではなくオリジナルのテンプレートに載せて紹介するなど、ターゲットユーザーが好む工夫を加えた質の高いオリジナルコンテンツを制作し、投稿することが求められるようになります。
エンゲージメントを高めるには?
・投稿内でエンゲージメント(いいね、保存、共有)を促す
・ストーリーを活用する
ストーリーで交流を持ったアカウントの投稿やストーリーは、ホームフィードで上位表示されやすくなります。
・ライブ配信を活用する ライブ配信にもストーリーと同様の効果があります。
・コメント・DMに返信する
コメント・DMでの交流はストーリーやライブ配信よりも高く評価され、ホームフィードで上位表示されやすくなります。
TikTok
TikTokでは多くのユーザーがFYP(For You Page)でレコメンドされた動画投稿を閲覧するため、他媒体と比べてユーザーとのコミュニケーションの重要性が下がります。 重要なのは、FYPでレコメンド表示された投稿が高い評価を得て、さらに多くの人にレコメンドされて拡散することです。 TikTokでは、どんなユーザーの投稿も300回程度はFYPにてレコメンド表示されます。そこで高い評価を得ると、より多くの人のFYPでレコメンドされるようになります。このように複数回のテスト表示を繰り返し、段階的に拡散されていくアルゴリズムになっているのです。
拡散される投稿を作るには?
・開始1~2秒を意識して動画を作る
TikTokでは、動画開始1~2秒でその動画が見られるかどうかが決まるといわれています。そのため、動画開始1~2秒で興味・注意をひき、最後まで閲覧されるような動画構成を意識しましょう。
・動画の視聴時間をあげる
単調な構成ではなく、落とすところ、上げるところを作ってください。飽きの来ない動画を作ることで、離脱を防げます。動画の平均視聴時間と視聴完了率をアップしましょう。
・トレンドの音楽を使う
TikTokでトレンドの音楽を使用すると、動画が拡散されやすくなります。
・ハッシュタグを活用する
動画にあったハッシュタグを3~5個程度付けましょう。そのハッシュタグに興味のあるユーザーにレコメンドされやすくなり、動画が拡散される可能性が上がります。
LinkedInでは、まず投稿が10段階で評価され、高評価な投稿ほど多くのユーザーに表示されます。 そして、投稿がスパムではないことが確認された後に約1時間かけて一部のユーザーにテスト表示され、そこで高い評価が得られると、より多くの人に表示されるアルゴリズムになっています。また、LinkedInは他媒体に比べてユーザーネットワークアルゴリズムが強い傾向にあります。ユーザーに関連するユーザーの投稿が表示されやすくなっている点も特徴的です。
投稿が高評価されるには?
投稿が高評価を得るには、LinkedInが推奨している事項をすべて満たす必要があります。
- 投稿が読みやすい
- 質問形式で回答を促す
- ハッシュタグを5個以下にする
- 強力なキーワードを組み込む
- 実際に反応する可能性の高い人のみタグ付けする
- リッチコンテンツの活用(画像・動画)
- ターゲットが多く閲覧している時間に投稿する
- ターゲットの興味があるトピックを意識して投稿を作る
- エンゲージメント(いいね、コメント)を促す
ユーザーネットワーク
ユーザーが一緒に仕事をしている人、過去一緒に仕事をしていた人、過去に交流したことがある人などの投稿は優先表示されやすくなっています。LinkedInがビジネスSNSであり、ビジネスでの繋がりを重要視しているため、このようなアルゴリズムになっていると考えられます。
おわりに
ここまで述べてきたSNSアルゴリズムの変化は、公式から発表されておらず、ブラックボックス化しているものが大半です。ガイアックスは運用を代行している多数のアカウントを日々分析しているため、アルゴリズムの変化を察知し、最新の分析結果を踏まえたSNS運用コンサルティングが可能です。 アルゴリズムを踏まえたSNS運用に興味のある方は、ぜひお気軽にご相談ください。