5大SNSとは?特徴の違いやターゲット分析・活用戦略の比較と選び方をわかりやすく解説

2025/03/31

Facebook、X(Twitter)、Instagram、TikTok、YouTube。代表的な5つのSNSですが、企業でSNSを活用するにあたり、「どれを使ったらいいのか」「どう使い分けたらいいのか」という質問をよくいただきます。

今回の記事では、これら5つのソーシャルメディアの特徴、使い分けのポイントを比較してまとめました。

目次

  1. 5大SNSとは?基本機能と特徴
  2. SNSごとのターゲット層と利用傾向
  3. 企業が5大SNSをどう使い分けるべきか
  4. 企業が5大SNSを運用する際の成功のポイント
  5. 成功事例:5大SNSを効果的に活用した企業戦略
  6. まとめ

 

本記事は企業のSNSマーケティングを包括的に支援をしているガイアックスが解説しています。運用実績10年以上、大手企業を中心に累計1,000社以上の運用実績があります。

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1. 5大SNSとは?基本機能と特徴

まずはFacebook・X(Twitter)・Instagram・TikTok・YouTubeそれぞれの、基本的な機能を表にまとめました。比較してみましょう。

5大SNS機能比較表

国内のユーザー数
(MAU)
ユーザー層 位置情報 メッセージ 通話 フィードの仕組み いいね!機能 コメント機能 シェア機能 投稿が届く範囲 フィードに流れてきやすい投稿
Facebook
約2,600万人 10代△
30代~〇
メッセンジャー おすすめ表示 〇 いいねボタン シェアボタン 非友達にも届く よく交流するアカウントの投稿
友達の投稿
友達がエンゲージメントした投稿
よく閲覧・エンゲージメントするジャンルの投稿
X(Twitter)
約4,500万人 10~20代〇 DM おすすめ表示と
時系列表示
〇 ♡ボタン リポスト 非フォロワーにも届く フォローしている人の投稿
興味あるトピックの投稿
よくエンゲージメントするトピックの投稿
Instagram
約3,300万人 20~40代〇 DM おすすめ表示 〇 ♡ボタン ボタン 非フォロワーにも届く 自分がよく閲覧・エンゲージメントするアカウント・ジャンルの投稿
よく交流するアカウントの投稿
フォローしている人の投稿
TikTok
約1,700万人 10代◎ DM × おすすめ表示 〇 ♡ボタン シェアボタン 非フォロワーにも届く 自分がよく閲覧・エンゲージメントする動画に似た動画
YouTube
約7,000万人 40~50代〇 なし × おすすめ表示 〇 高評価ボタン 共有ボタン チャンネル登録者以外にも届く 自分がよく視聴する動画に似た動画

Xの特徴と活用ポイント

X(旧Twitter)は、リアルタイム性と拡散力に優れたSNSです。

短文投稿を中心としたタイムライン型の設計により、速報性のある情報やトレンドをいち早く共有できます。

リポスト(旧リツイート)や引用ポストといった機能により、投稿内容が拡散されやすく、話題化しやすい点が特徴です。

ユーザーはニュースや時事、エンタメ、趣味の分野で情報収集を行う傾向が強く、BtoC企業だけでなく官公庁や自治体、メディアなども積極的に活用しています。

投稿に対する反応が可視化されやすく、エンゲージメントの傾向分析にも適しています。

一方で、炎上リスクやネガティブな反応への対応力も求められるため、運用には注意が必要です。

Instagramの特徴と活用ポイント

Instagramは、ビジュアル重視のSNSとして、写真や動画を活用したブランド表現に適しています。

タイムライン投稿に加えて、Instagramストーリーズやリールといった短尺動画機能も充実しており、ユーザーとの日常的な接点をつくるのに効果的です。

特に20〜30代の女性ユーザーを中心に支持を集めており、ライフスタイル・美容・ファッション・飲食といった分野との親和性が高いのが特徴です。

ハッシュタグを使った検索性も高く、フォロワー外へのリーチも見込めます。

ショップ機能やリンク設置機能などを通じて、購買導線の構築にも活用できます。

視覚的な世界観を重視した運用が求められるため、投稿のクリエイティブクオリティが成果に直結します。

Facebookの特徴と活用ポイント

Facebookは、実名制を前提としたSNSで、信頼性の高いネットワーク構築に適したプラットフォームです。

主に30代以上のビジネスパーソン層や中高年ユーザーが多く、生活者だけでなく法人や団体としての活用も進んでいます。

特徴的な機能としては、長文投稿やイベント機能、グループ機能、企業ページの運用が挙げられます。

BtoB向けの情報発信や、既存顧客・ファン層との関係強化、リードナーチャリングなどに向いています。

反応数やコメントの傾向が比較的穏やかなため、炎上リスクは低めですが、拡散力にはやや課題があるといえるでしょう。

信頼性や深い情報発信を重視する企業にとって、Facebookは有力なチャネルの一つです。

TikTokの特徴と活用ポイント

TikTokは、15〜60秒程度の縦型ショート動画を中心とするSNSで、Z世代を中心に急速にユーザー数を拡大しているプラットフォームです。

アルゴリズムによるレコメンド性能が高く、フォロワー数が少なくても多くのユーザーにリーチできる可能性があります。

音楽やエフェクト、テンプレートなどを活用した動画制作がしやすく、エンタメ性の高いコンテンツが好まれる傾向にあります。

企業においては、ブランディングや認知拡大を目的とした活用に向いており、キャンペーンやインフルエンサー連携との相性も良好です。

投稿の寿命が短いため、頻度とトレンドへの即応性が成果に大きく影響します。

YouTubeの特徴と活用ポイント

YouTubeは、長尺の動画コンテンツを中心とするSNSであり、検索エンジンとしても高い機能性を持っています。

ユーザー層は幅広く、チュートリアル・レビュー・インタビュー・エンタメなど、多様なジャンルで利用されています。

企業にとっては、製品紹介や活用事例、採用広報、ブランディングなどで活用されている、深い情報提供が可能な媒体です。

YouTube広告のターゲティング精度が高く、動画を起点としたリード獲得にもつなげやすいのがメリットです。

編集や撮影にかかる工数は大きいものの、中長期的に蓄積される資産型コンテンツとしての価値が見込まれます。

2. SNSごとのターゲット層と利用傾向

各SNSは、ユーザーの年齢層や性別、利用目的によって傾向が異なります。
ターゲットとの相性を見極め、適切な媒体を選定することが重要です。

SNSの利用目的別ターゲット

SNSは単なるコミュニケーションツールにとどまらず、情報収集や購買行動にも影響を及ぼしています。
各プラットフォームごとに、ユーザーがSNSを利用する目的には明確な違いがあります。

例えば、X(旧Twitter)は「最新ニュースや話題の把握」「趣味に関する情報収集」など、情報収集型の利用が目立ちます。
Instagramは「友人・知人の投稿閲覧」「趣味や興味関心に合ったコンテンツの閲覧」「ブランドの世界観に触れる」といった視覚的な体験が重視されます。
TikTokはエンタメ・流行を中心に、「暇つぶし」や「トレンドチェック」の要素が強く、パーソナライズされたレコメンドによる受動的な視聴が主流です。

Facebookは「既存の人間関係の維持」「趣味・地域・業界での交流」「イベント・コミュニティ参加」など、リアルと結び付いた利用目的が多く、ビジネス目的や団体活動に活用されるケースも多い傾向です。
YouTubeは「特定の課題解決」「製品レビューやHow-to動画の視聴」「長時間の動画コンテンツを通じた学習・娯楽」など、深い情報を求めるユーザーが多く、検索性と滞在時間の長さが特徴です。

このように、ユーザーの目的に応じてSNSを使い分けている現状があり、企業としては自社のマーケティング目標と照らし合わせて、適切なプラットフォームを選ぶ必要があります。

各SNSの年齢層・性別・利用頻度の比較

SNSの利用状況を定量的に把握するため、総務省「令和5年通信利用動向調査」や民間の市場調査データを参照すると、次のような傾向が見られます。

まず、X(旧Twitter)は10〜30代の若年層に支持されており、男性比率がやや高めです。
投稿頻度が高く、リアルタイム性を活かした短文での情報発信が活発です。

Instagramは20〜30代女性の利用が特に多く、ファッションやライフスタイル関連企業と相性が良好です。
ストーリーズやリールの活用によって、日常の接点を自然に生み出すことができます。

Facebookは40代以上の利用者が多く、男女比は比較的均等です。
週1〜数回の利用が主流で、ビジネス目的や地域コミュニティでの活用が目立ちます。実名登録による信頼性から、企業ページの活用にも適しています。

TikTokは10〜20代の若年層、とくにZ世代の利用率が高く、男女比はほぼ同等です。
投稿・視聴の頻度が非常に高く、トレンド感度の高いユーザーにリーチしやすい点が特徴です。

YouTubeは全年齢層に広く利用されており、とくに30〜50代の利用頻度も高いことから、比較的幅広いターゲットに対してアプローチできます。
男女差も小さく、情報収集や娯楽目的での活用が定着しています。

このように、SNSごとに年齢層・性別・利用頻度の傾向が明確に異なるため、ペルソナ設計の初期段階からこれらのデータを活用し、チャネルごとの役割分担を考慮したSNS戦略を立てることが重要です。

3. 企業が5大SNSをどう使い分けるべきか

では企業がSNS運用をマーケティングに取り入れたい場合、どのソーシャルメディアを取り入れたり、どのように使い分けたりすればいいのでしょうか。

5大SNSはそれぞれ強みが異なり、目的やターゲットによって使い分けが必要です。本章では、拡散力・エンゲージメント・広告効果などの観点から違いを整理し、企業がどのようにSNSを選択・活用すべきかを解説します。

拡散力・エンゲージメントの比較

拡散力は「どれだけ情報が広がりやすいか」、エンゲージメントは「どれだけユーザーが反応してくれるか」を示す指標です。それぞれのSNSが持つ性質は以下の通りです。

SNS

拡散力

エンゲージメントの特性

X(Twitter)

非常に高い(リポスト文化が根強い)

短文でのリアクションが多く、リアルタイム性が高い

Instagram

中〜高(リールで拡散性が強化)

いいね・保存・コメントによる濃いエンゲージメントが得られる

Facebook

中(フォロー関係に依存)

コメントなどでの深い対話が発生しやすい

TikTok

非常に高い(アルゴリズム主導の配信)

動画視聴完了率やシェアなどでの高い反応が期待できる

YouTube

中(検索や関連動画経由で拡散)

長尺視聴やチャンネル登録、コメントによる持続的な関係構築

目的が「話題化」や「バズ」にある場合は、XやTikTokが適しています。一方、ブランドへの理解促進や継続的な接点づくりにはInstagramやYouTubeの活用が有効です。

広告効果・費用対効果の比較

広告を活用する場合、各SNSにおける効果の出やすさやコスト感も重要です。以下に各SNSの広告特性をまとめます。

SNS

広告の効果特性

費用対効果の傾向

X(Twitter)

タイムライン上での表示が中心。話題性のある投稿と相性が良い

反応率は高いが短命。長期的運用には不向きな場合も多い

Instagram

ビジュアル訴求が強く、ブランドイメージ構築に有効

商品ジャンルによっては高CVRが見込める

Facebook

精緻なターゲティングとBtoBリード獲得に強み

高精度な配信で効率的なコンバージョンが可能

TikTok

若年層へのリーチと話題化を狙える

広告素材次第で高い費用対効果が期待できる(UGC連動がカギ)

YouTube

商品説明や比較動画などで理解促進に寄与

長尺動画制作のコストはかかるが、資産として長期活用が可能

各SNSには得意とする広告目的があります。短期的な認知拡大や拡散にはTikTokやX、深い理解と購買行動を促進したい場合はYouTubeやInstagramが向いています。FacebookはBtoB商材や高単価商材との相性が高い傾向にあります。

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4. 企業が5大SNSを運用する際の成功のポイント

SNSを活用したマーケティングでは、戦略だけでなく日々の運用の工夫が成果に直結します。アルゴリズムの理解や投稿時間、フォーマットの最適化など、実践的なポイントを押さえることで、リーチやエンゲージメントを大きく高めることが可能です。

投稿時間とリーチ率の関係を理解する

SNSのリーチ率は、投稿する時間帯によって大きく変動します。これは各プラットフォームのアルゴリズムが、ユーザーのアクティブ時間帯を重視しているためです。

たとえば、X(Twitter)やInstagramはタイムライン上での即時性が高く、投稿直後の反応が全体のリーチを左右する傾向があります。一般的に、通勤・通学時間帯(7時〜9時)、昼休み(12時前後)、退勤後(18時〜21時)が最もユーザーのアクティブ率が高いとされています。

ただし、業種やターゲット層によって最適な時間帯は異なるため、自社アカウントのインサイトをもとに傾向を分析し、検証を重ねながら投稿時間を調整することが重要です。

投稿内容別の効果的なフォーマットを作る

SNSでは、投稿する内容に応じて最適なフォーマット(形式)を選ぶことが求められます。プラットフォームごとに強みが異なるため、目的や訴求内容に合わせて使い分けましょう。

  • X(Twitter):速報性や一言コメントが効果的。1投稿に情報を詰めすぎず、スレッド形式で分けて投稿することでユーザーの興味を段階的に引き出す方法も有効です。

  • Instagram:視覚的に訴える画像・動画が基本。フィード投稿では1枚目のビジュアルとキャプションの導入が重要です。リールやストーリーは短時間での印象付けに優れています。

  • Facebook:文章と画像・リンクのバランスが重要。文章量が多くても読まれる傾向があるため、丁寧な説明や事例紹介が有効です。

  • TikTok:3秒以内の引き付けがカギとなるため、冒頭の映像とテロップ設計が重要です。縦型・音あり・短尺での構成が基本です。

  • YouTube:タイトル・サムネイル・冒頭30秒の構成で視聴維持率が大きく左右されます。コンテンツの目的(HowTo、レビュー、ストーリーなど)に応じた構成設計が成果につながります。

各SNSでアルゴリズムに好まれる形式を理解し、自社の商品・サービスに最適な伝え方を模索しながら継続的に改善していくことが、SNS運用成功の鍵となります。

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5. 成功事例:5大SNSを効果的に活用した企業戦略

SNSの特徴をうまくつかみ、効果的に使い分けている企業を紹介します。

5大SNS活用の成功事例:ニトリ

お手頃価格の家具やインテリア雑貨で人気のニトリのそれぞれのSNSアカウントを紹介します。

Facebook

フォロワーは約17万人、ほとんど毎日投稿しています。自社商品の紹介を通常の投稿とリールでうまく使い分けているところが特徴です。

SNSの中でも比較的メインユーザーの年齢層が高いこともあり、丁寧な画像付きのわかりやすい投稿が目立ちます。

 

投稿のポイント

https://www.facebook.com/share/p/hZRSLdQjz3Uyor9F/

 

テキストのみの投稿よりも、画像や動画を組み合わせた投稿が効果的なことを活かし、公式サイトと同じくらいの画像数や情報量をひとつの投稿に盛り込んでいます。

季節に合わせて、ユーザー興味を示しそうな商品をタイミングよく投稿することで、ユーザーの購買行動を促す効果があります。

 

X(Twitter)

フォロワーは約185.6万人で、投稿頻度はほぼ毎日、一日に2~3回投稿しています。主な投稿内容は、自社商品の紹介やそれに絡めたアンケートやクイズなど、X(Twitter)によく見られる投稿スタイルです。

UGCの活用が盛んで、ユーザーが自社商品の感想などをポストしたものを「素敵な投稿ありがとうございます!」という文を添えて引用リポストしている投稿も多く見られます。

 

投稿のポイント

https://x.com/NitoriOfficial/status/1809829700170113080

 

ユーザーの投稿を引用リポストすることで実際の使い方がわかり、より商品のイメージが伝わりやすくなります。

UGCを利用は、コンテンツを新たに作成する必要もなく効果的に商品訴求ができるメリットがあります。

公式アカウントが投稿を見ているということがユーザーに伝わり、企業に対しての親近感や信頼度が増し、ファンを増やす効果も見込めます。

Instagram

フォロワーは約148万人で、投稿頻度はほぼ毎日、一日に2~3回投稿しています。自社商品の紹介投稿がほとんどを占めます。

インフルエンサーとのタイアップ投稿も頻繁に行っていることも特徴で、それらの投稿はいいねや再生回数が大きく伸びています。

画像はフィード画面に並ぶことを意識して作られているので統一感があり、何についての投稿なのかが一目でわかる工夫が見られます。

投稿のポイント

https://www.instagram.com/stories/highlights/18244159891247334/

 

Instagramのストーリーズは、フォロワーのホーム画面の上部に表示され、ここで親密度を高めることで、アルゴリズムによってフィードの上位に表示されると述べましたが、ニトリはそのストーリーズの特徴を上手に活用しています。

期間限定のセール情報や、インスタライブの告知などをストーリーズで投稿しています。この時クリックを促すことで親密度が高まり、フォロワーのフィード画面でも上位に表示されるようになります。

そのほかにもインスタライブの視聴へ誘導したりして、継続的にファンとの関係性を深めています。

TikTok

フォロワーは約45万で、ほとんど毎日投稿しています。主な投稿内容は、ナレーション入りの商品紹介動画です。

キャプションも入っているので、音を出せない環境で見ているユーザーも気軽に視聴できて、ユーザーの離脱を防ぐ工夫がされています。

ナレーションもZ世代がメインユーザーであることから、友達との会話で、「コレおすすめだよ!」と言われているかのような口調のものが多く、押しつけ感がないところも好感が持てるポイントです。

投稿のポイント

https://www.tiktok.com/@nitori_official/video/7374701563241139473?lang=ja-JP

 

動画の冒頭で「もうここから離れられない」という心地よさを訴求した画像とナレーションで、ユーザーを惹きつけ、疾走感のある音楽とともに17秒の動画はあっという間に終了します。

しかしその17秒間に、必要な訴求ポイントを盛り込んで、上手に動画をまとめています。

短い動画なので、あれ?これいいかも!気になる!と思ったユーザーは複数回視聴するかもしれません。コメントが付くと動画の評価を上がるので、質問のコメントへの返信をして、コメント欄の活性化を図っています。

YouTube

チャンネル登録者数は約98,700人で投稿頻度は通常の動画とショートで週に3~4回程度です。商品紹介動画のほとんどは1分前後で使い方を説明する訴求動画です。

インフルエンサーコラボ動画も複数あり、10分程度のものが多く、それらを短く1分程度にまとめたものも同時に投稿されています。ショートはTikTokで再生回数が多いものをYouTubeでも投稿しているようです。

投稿のポイント

https://www.youtube.com/watch?v=kIlxYlQdNYw&list=PLAguEPgRwoUw_JZt93JZ1V_GAtbmkJ8oF&index=6

 

収納系インフルエンサーとコラボした商品紹介動画です。10分近い動画の中で、自社商品と収納術を紹介しています。

動画内で複数の商品の名前と品番をわかりやすく記載しているうえに、動画の概要欄には公式サイトの商品のURLも記載されているので、気になったらすぐにオンラインで購入可能です。

動画の概要欄にはタイムスタンプがついているため、確認したい商品の箇所をすぐに再生でき、動画内で探す手間がかかりません。

商品のデモ動画や解説動画はYouTubeとの相性がよいですが、長めの動画を投稿する際には、このような工夫をすることも視聴するハードルを下げるのに有効です。

5大SNS活用の成功事例:スシロー

人気回転寿司チェーンのスシローも5つのSNSを運用しています。

Facebook

フォロワーは約3.2万人で、投稿頻度は多くなく、月に2~3回程度の投稿です。

主にイベントに関連した限定メニューの告知などを、季節ごとの旬のネタや食材を取り入れたメニューの画像や、コラボしている人気アニメやゲームの画像と一緒に投稿しています。

投稿のポイント

https://www.facebook.com/share/p/VFwCBSQQM2YoLiBa/

 

歴史のある人気ゲームとのコラボキャンペーンの告知投稿です。懐かしさを感じるゲーム画面らしいドットのフォントや画像が多くあり、主にこのゲームを楽しんで育った40代前後の世代はFacebook利用率も高いので響く投稿です。

このようにSNSごとの主要なユーザーの年齢層を見極め、投稿するコンテンツを選ぶとよいパフォーマンスが期待できるでしょう。

X(Twitter)

フォロワーは約197.5万人で、ほとんど毎日複数回投稿しています。主な投稿内容は、イベント告知、お得なキャンペーン情報、メディア出演情報などです。

X(Twitter)特有のネタ投稿やクイズなども多く見られ、運用に力を入れていることがうかがえます。

投稿のポイント

https://x.com/akindosushiroco/status/1810841368706830694

 

これは当日スシローがテレビで紹介されることを告知している投稿です。リアルタイム性の高いX(Twitter)の特徴を活かしています。

リポストを促し、短時間でフォロワー以外のユーザーにもリーチするような仕掛けをしています。

Instagram

フォロワー数は約12.5万人で投稿頻度は多くなく、月に2~3回程度です。限定メニューやコラボキャンペーンの告知などを画像とリールで投稿しています。

アニメやゲームとのコラボコンテンツも多いため、クリエイティブは手が込んでいて印象的なものが多く見られます。

投稿のポイント

https://www.instagram.com/reel/CoqcLUKvIqE/

 

旬の蟹のおいしさを訴求したリールが再生回数といいねの数を伸ばしています。

動画でしか伝えられない魅力と、静止画でしっかりと必要な情報を伝える、Instagramのよいところを活かしたメリハリの効いた投稿です。

コメント欄が蟹の絵文字であふれにぎわっている様子を見ると、フォロワーが企業のファンになり、親密度を上げられているよい例と言えるでしょう。

TikTok

フォロワーは約19万人で、週に3~4回投稿しています。

旬の限定メニューの紹介や、コラボキャンペーン告知のほか、TikTok特有のテンポの良い10秒程度のお寿司をメインにした動画を投稿しています。

スシローをより楽しむための裏技や豆知識の動画も人気です。

投稿のポイント

https://www.tiktok.com/@akindosushiroco/video/7077124766615735553

 

まぐろを塩でおいしく食べる方法の紹介動画が再生回数を伸ばしています。

動画を見た人は、誰かに教えたり、次にスシローに行ったときにやってみようと考えたりするなど、気軽に次の行動に移しやすい内容が人気のポイントです。

TikTokでは「~の方法教えるよ」のような、教育的内容の動画も人気で、「#TikTok教室」という人気ハッシュタグが存在します。

人気のハッシュタグやトレンドを意識したハッシュタグを絡めた内容の動画を投稿することも成功の要因となるでしょう。

YouTube

チャンネル登録者役4,400人で、2023年10月の投稿を最後に、更新されていないようです。

TikTokで投稿されているショート動画の投稿が多く見られます。

投稿のポイント

 

https://www.youtube.com/shorts/yv1Pc-3feAU

 

TikTokに投稿された動画をYouTubeショートにも投稿しています。TikTokと同様に、短くすぐに視聴が終わるので高い動画視聴完了率を維持できます。

人気のイベント告知動画を入り口に、それ以外の投稿も関連動画として露出させる効果が見込めます。

5大SNS活用の成功事例:ほっともっと

持ち帰りのお弁当で親しまれているほっともっとのアカウントです。Facebookのアカウントは2023年に終了になっているので、それ以外のSNSについて解説します。

X(Twitter)

フォロワー数は約95.2万人で、ほとんど毎日投稿しています。主な投稿内容は、おすすめメニューの紹介や、キャンペーンの告知、公式アプリに誘導するクーポンの配布などです。

X(Twitter)の投稿らしく、絵文字や飾り文字を上手に使い、たくさんの投稿に埋もれないように工夫しています。

投稿のポイント

https://x.com/hottomotto_com/status/1813740470603780167

 

毎日応募できるキャンペーンを定期的に行っています。フォローとリポストだけで応募できる気軽なものがほとんどなので、新規フォロワーを呼び込むのに効果的です。

定期的にキャンペーンを行うことで、新規のフォロワー獲得と同時に、継続的にフォローしているファンを離さない効果もあります。

キャンペーンを頻繁にできない場合でも、X(Twitter)は投稿量で勝負していくことが成功のひとつのポイントなので、定期的に投稿しユーザーのタイムラインへの露出機会を増やしていきましょう。

Instagram

フォロワーは約9.8万人でほとんど毎日投稿しています。

おすすめメニューの紹介や、キャンペーンの告知、クーポン情報などが見られます。画像の他にリールの投稿も多く見られます。

投稿のポイント

https://www.instagram.com/reel/C91kNJuyBrC/

 

期間限定で毎年出ている人気メニューの紹介動画です。画像ではわかりにくい、スープの滑らかさが動画だと伝わりやすく、よりおいしそうに見せています。

動画は7~8秒で、画像を見ている時間と変わらないのに、訴求力は画像よりも高く、2024年7月時点では200万回近く再生されています。

商品やサービスの特性によって画像投稿と動画投稿を使い分けて訴求力を高めている事例です。

TikTok

フォロワーは21.6万人で週に4~5回投稿しています。主な投稿はおすすめメニューや人気メニューのおいしい食べ方の紹介動画です。

コメントが寄せられている投稿も多いですが、アカウントがときどきコメントへの返信を行っていて、フォロワーとのコミュニケーションも意識して運用しています。

投稿のポイント

https://www.tiktok.com/@hottomotto_com/video/7385483407888747784

 

「この食べ方知ってる?」「もう食べた?」など疑問形で始まる動画が多く、開始1~2秒でユーザーの注意を惹き、動画は10秒程度であっという間に終わるので、高い動画視聴完了率になるよう作られています。

訴求するポイントが絞られていてわかりやすいため、ユーザーが気軽に試してみたいという気持ちになり、購買につながる可能性が高まります。

YouTube

フォロワー数は約7,930人で週に1回程度投稿しています。主な投稿内容は、TVCMやCMメイキング映像、お弁当作りに密着する動画、ほっともっとの店舗がある街の紹介動画です。

1分以上のショート動画はTikTokで投稿されているものをYouTubeにも投稿しています。

投稿のポイント

https://www.youtube.com/watch?v=W5gXyVyEtfE

 

お弁当作りに密着するシリーズは、ほっともっとの人気メニューを作っている様子を動画にしています。

ナレーションやテロップなどもなく、油で揚げ物を揚げる音や、中華鍋で野菜炒めを作るおいしそうな音が食欲を刺激します。調理からパックに詰めて袋に入れ、提供される直前までの流れは臨場感に溢れています。

ショート動画のようにテンポよく進める編集がなく、よりリアルでライブ感のある動画は、YouTubeと相性がよく、SNSの特徴を活かした投稿事例と言えるでしょう。

5大SNS活用の成功事例:サントリー

日本を代表する飲料メーカーのサントリーが運用するSNSアカウントを解説します。

Facebook

フォロワー数は約77万人で、週に3回程度投稿しています。主な投稿内容はイベント情報が多く、協賛している美術展の情報や、企業活動の広報のような内容も含まれます。

すぐにユーザーの購買行動につながる投稿というよりも、詳細のリンクに誘導して企業理解を深めてもらうことでファンを獲得しようということが狙いのようです。

投稿のポイント

https://m.facebook.com/story.php?id=100064817886248&story_fbid=889513889885866

 

ファンが多いサントリーのウイスキーの蒸溜所便りが定期的に投稿されています。

Facebook は40代以降のユーザーが多いため、ウイスキーのファン層と一致していると考えられます。

そのほかにもSDGsについての投稿や、社員インタビュー記事など、企業について知りたいと考えているユーザーに向けたじっくり読んでもらう投稿も見られます。

各SNSのユーザー層を理解して、投稿する内容を考えている事例と言えるでしょう。

X(Twitter)

フォロワー数は224.4万人で、ほとんど毎日投稿しています。複数回投稿している日もあります。

フォローとリポストで応募できるキャンペーンや、新商品情報とクイズを絡めた投稿、「いいね」と「リポスト」を促す投稿が多く見られます。

投稿のポイント

https://x.com/suntory/status/1812774107081068692

 

X(Twitter)らしい投稿のクイズですが、少しひねりを加えていて絵文字での回答を促しています。さらに選択肢にネタ回答を仕込ませてX(Twitter)特有のノリをうまく活用しています。

ユーザーが楽しめるエンタメ投稿もX(Twitter)の特徴なので、よくあるクイズも少し工夫をして独自性を出していけば、ユーザーからの反応は一層よくなりそうです。

Instagram

フォロワーは約22.2万人で投稿頻度は多くはなく、週に1回程度投稿しています。お酒に合うおつまみのレシピや自社商品の楽しみ方を紹介しています。

さまざまなクリエイターとのコラボ投稿をするなど、動画の種類が単調にならないような工夫も見られます。

投稿のポイント

https://www.instagram.com/p/C8JtUdZxskJ/

 

料理の投稿をしているクリエイターとのコラボ投稿動画です。まず、さまざまなタイプのクリエイターとのコラボをすることで、新規のユーザーに露出するチャンスが多くなり、ファンの獲得につながります。

さらに、レシピ紹介動画のよいところは、動画で料理の手順を紹介し、キャプションに材料を記載しているので、作ってみたいと思ったユーザーに投稿の保存を促せるところです。

保存訴求は、手順の解説や後から見返して確認したい情報の投稿と相性がよいでしょう。ユーザーが投稿を保存することで、エンゲージメントの向上が見込めます。

TikTok

フォロワーは約1.3万人で投稿頻度は不定期で、1日に複数回投稿することもあります。

10代のユーザーが多いSNSなので、アルコール関連のアカウントと分けて運用しています。CM動画や、CMに解説のキャプションを加えた動画が多く見られます。

投稿のポイント

https://www.tiktok.com/@suntoryfoodstiktok/video/7384234571799235858?lang=ja-JP

 

1本30秒程度のアニメーションCMシリーズが投稿されています。

独特の世界観でユーザーを引き込み、「これ広告なんだ」というコメントが寄せられているように、よい意味でCMらしさが薄く、コメントも商品に対してではなくアニメや登場キャラクターについての感想がほとんどです。

おもしろい動画が見たいというTikTokユーザーの欲求を満たせば、企業に興味がなくても動画は拡散されていき、結果的に企業や商品に対する興味や好感が生まれる可能性を秘めています。

YouTube

チャンネル登録者数は36.6万人で週に4~5回投稿していて、シリーズものなどは1日に複数回投稿されることもあります。

主な投稿内容は、テレビで流れているCMのロングバージョンや商品を絡めたショートドラマ、企業の取り組みなどの活動についての動画です。

投稿のポイント

https://www.youtube.com/watch?v=h4BOdmU02iE

 

実演販売士のレジェンド松下さんが、商品をプレゼンする動画が再生回数を伸ばしています。

動画の長さは3分程度で、レジェンド松下さんのテンポのよい抑揚のある語りと、効果的なテロップや図などを織り交ぜて、説得力のある動画になっています。

ある程度時間をかけて伝えたほうが効果的な情報や解説動画、ドラマ仕立てのCMなどはYouTubeと相性がよく、ユーザーに見てもらいやすくなります。

5.SNSマーケティングにおける注意点・リスク管理

SNSは拡散力や手軽さゆえに、企業イメージや信用に直結するリスクも伴います。とくに炎上や法的トラブルは、対応を誤ると企業ブランドに深刻なダメージを与えかねません。ここでは、企業がSNSマーケティングを進めるうえで押さえるべきリスク管理の基本を紹介します。

炎上を防ぐ運用ガイドラインを策定する

SNS炎上は、多くの場合「想定外の反応」や「不適切な表現」から発生します。これを未然に防ぐには、企業としての判断軸を明確にした「SNS運用ガイドライン」の策定が有効です。

ガイドラインには、以下のような項目を含める必要があります。

  • 投稿前チェック体制(誤解を招く表現・差別的表現の排除)

  • 炎上発生時の対応フロー(初動対応、社内報告、謝罪の判断など)

  • スクリーンショット対策や削除判断の基準

  • 社員個人アカウントのSNS利用に関するルール

特に、BtoB企業では業界の専門性や信頼性が重視されるため、企業の立場をわきまえた発信が求められます。チーム内で共有しやすいテンプレートやチェックリストを整備し、日々の運用に活用することが重要です。

個人情報・著作権リスクへの対応を怠らない

SNS投稿では、写真や動画、音楽などのコンテンツを使用する場面が多く、法的リスクへの配慮が不可欠です。特に注意すべきは以下の2点です。

  • 個人情報の取り扱い:ユーザーとのやり取りやキャンペーン応募時に、氏名・顔写真・位置情報などを不用意に公開すると、個人情報保護法に抵触するおそれがあります。取得時の同意取得、利用範囲の明確化が必要です。

  • 著作権・肖像権の侵害:他者が撮影した画像や音源、タレントの写真などを無断使用することは著作権・肖像権の侵害にあたります。商用利用では特に厳格に判断されるため、素材は必ず自社制作または使用許諾を得たものを使用してください。

SNSでは、拡散を狙うあまり倫理的・法的ラインが曖昧になりがちです。運用担当者には、基本的な法令知識の共有と、定期的な教育・研修が求められます。

6. まとめ:自社に最適なSNS活用戦略を考えよう

SNSマーケティングを成功に導くには、まず各SNSの特性を正しく理解し、自社の目的やターゲットに最も適したプラットフォームを選定することが出発点となります。

この記事では、5大SNS(X、Instagram、Facebook、TikTok、YouTube)それぞれの特徴や機能、ターゲット層、拡散力・エンゲージメントの違いを解説しました。SNSごとのユーザー属性や利用傾向を押さえることで、発信内容やフォーマット、投稿タイミングなどの最適化が可能になります。

さらに、成功事例に学ぶことで、自社が目指すべき成果とその実現手段がより具体化されます。ただし、SNSには炎上や法的トラブルといったリスクもあるため、ガイドライン整備やリスク管理の視点も欠かせません。

自社にとって最適なSNS戦略とは、「どのSNSを使うか」だけでなく、「誰に、何を、どのように届けるか」を設計し、継続的に検証・改善するプロセスです。単なるトレンドとしてのSNSではなく、事業成果に結び付くマーケティングチャネルとして、戦略的に取り組むことが求められます。

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この記事を書いた人:ソーシャルメディアラボ編集部

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