ターゲットマーケティングとは?手法と成功事例を学ぼう

2024/12/06

ターゲットマーケティングの意味、使い方、そして企業がどのようにターゲットマーケティングを活用しているのか、実際の企業のSNSでの成功事例と一緒にガイアックスが、解説していきます。

ガイアックスの無料相談はこちらから!

SNS運用のお困り事は、まずはプロに無料相談しましょう!

SNSを安定運用するため、抱えているお困りごとを解決に導きます。

インハウス化への移行サービスも取り扱っているガイアックスなら、将来は社内で完結したいという希望も実現可能です。

お気軽にお問い合わせください。

目次

  1. ターゲットマーケティングとは?
  2. ターゲットマーケティングの手順は?
  3. ターゲットマーケティングの成功事例
  4. ターゲットマーケティングのメリット
  5. 【まとめ】SNS運用にも、ターゲットマーケティングが重要!

1. ターゲットマーケティングとは?

「ターゲットマーケティング」とは、目標とする市場を絞り込んだ上で自社の商品やサービスの販売のためのマーケティング活動のことを指します。

一般的に市場には、「何か」が欲しいと考える「購入者」が存在し、その「何か」を提供する「販売者」が存在します。

あなたがセブンイレブンで牛乳を買う行為も、牛乳が欲しいと考えるあなたという購入者と、コンビニという販売者で成り立つ市場の一部です。実際には、購入者はあなただけでなく、また、販売者であるコンビニも、また牛乳の種類でさえ多数存在しています。

これらをいろいろな角度からグループに分け、セグメント化された市場として定義し、その市場の特性を理解した上で、競走環境や消費者の需要に合わせて、効率的に販売戦略を立て、企業の利益追求の目標を達成するのがターゲットマーケティングの目的です。

特定の国に対して販売戦略を立てるのもターゲットマーケティング

普段から食べるポテトチップスを例にすると、ポテトチップスを食べる人は、世界のいたるところに存在します。日本人だけが食べているわけでもなくアメリカ人もオーストラリア人も食べています。

もし、あなたが新しいポテトチップスを販売するブランドを立ち上げるとすれば、まずはポテトチップスを販売する国を決める必要があります。 日本、アメリカ、オーストラリア人が好きなポテトチップスの味は異なると考えられるので、異なる商品開発が必要となる可能性もあります。

また外国で販売するなら、それぞれの国に合わせて人を雇わなければいけません。

世界の国を、国ごとに分けて、特定の国に対して販売戦略を立てるのもターゲットマーケティングの一つです。

消費者の属性ごとに市場を分解するのもターゲットマーケティング

実際には、国ごとだけではなく、もっと細かい分類で市場を分けて販売戦略を対策する必要があるでしょう。例えば、実際に商品を購入する消費者の属性ごとに市場を分解する方法です。

属性の切り口で分けた場合、ワイワイみんなで遊んでいる時に食べたい学生、仕事帰りにつまみに食べたい会社員、健康志向の高齢者の層などに分けてセグメント化できる可能性があります。

属性ごとに捉えることが必要なのは、学生の行動、会社員の行動、高齢者の行動には大きな違いがあり、心に響くメッセージも異なるからです

あなたが新しく立ち上げた小さな会社のポテトチップスが受け入れられる市場はどこなのか考えてみましょう。

学生や会社員の市場は、既に大手企業に胃袋をつかまれていて、太刀打ちできないかもしれません。だったら、今後は市場の拡大が期待される高齢者をターゲットに、健康志向のポテトチップスを開発しようじゃないか、というように販売戦略に活かします。

ターゲットマーケティングは企業の勝算を上げる

特に始めたばかりのビジネスは、大企業のように、全部のお客さんに商品を届ける人脈も、ノウハウも、ブランド力もないことがほとんどです。

しかし、より小さな市場に分解することで、そのセグメントに受け入れられるサービスの提供に集中すれば、必要なリソースも少なくすみますし、大企業がないがしろにしているニッチな市場、痒い部分に手に届く商品など勝率は高くなります。

ある程度の規模があるセグメントのどれか一つで人気の商品を提供できれば、相当な売上が期待できるでしょう。

どの市場のセグメントで勝負すれば、自社が人気になれるのか?商品を受け入れてもらえるのか?自社のリソースが使えるのか?を考え、市場の顧客を特定、商品を選定し、そして販売戦略を考え、効率的に事業活動を実施しようとする考え方は、全てターゲットマーケティングなのです

2. ターゲットマーケティングの手順は?

ターゲットマーケティングでは、マクロ経済のからミクロ経済へと順に、絞って情報収集及び分析を実施していくことをおすすめします。 マクロ経済の分析とは国全体の経済活動を分析することで、ミクロ経済の分析とはその国でものを買ったり売ったりする、消費者や企業について分析することです。

また前提として、世の中に提供したいと思うサービスや商品が、ある程度絞れている状態である必要があります。まだ見つからない場合は、普段からニュースなどに目を向けるようにしましょう。

ではここから実際の手順を解説していきます。

ステップ1 PEST分析

まずは、経済全体の動向や大規模な経済指標中心に、どの国、どの地域が良さそうか目星をたてることから開始しましょう。

そこで利用するべきなのが、PEST分析です

PEST分析とは、ビジネスの外部環境を4つの視点から検討する、マーケティング分析のフレームワークです。4つの視点の頭文字をとって「PEST」と表現し、読み方は「ペスト」です。

PはPoliticsのことで政治的な観点、EはEconomyで経済的な観点、SはSocietyで(社会的な観点)、TはTechnology(技術的な観点)をそれぞれ表します。

目的は、自分がサービスを展開したいサービスをどこで展開するのが一番適しているのか判断することです

POLITICS(政治) 政策、法規制、税制など
ECONOMY(経済) GDP、経済成長率、平均賃金、為替など
(商材の市場規模を含めよう)
SOCIETY(社会) 人口動態、ライフスタイル
TECHNOLOGY(テクノロジー) 商標、インフラ、決済方法など

ステップ 1-1 国・地域に関する情報収集

PESTの4つの項目にあてはまる情報について、重要そうな情報を収集して、メモをとりましょう。

最初は、国ごと、もしくは地域ごとのGDPなどの経済情報(Economy)から取り組み、次に社会情報(Society)に移り、自社の提供したいサービスに合う市場なのか情報を集めましょう。

例えば、GDPを国ごとに比較すると、世界の市場で一番大きいのがアメリカ合衆国であることがわかります。今後も移民により人口は伸びていくことが推測されていて魅力的な市場です。

一方中国は現在世界第2位の大国ですが、人口動態をみると2060年には人口が半分になりそうなのと、政治的規制が多いので留意する必要があります。

インドネシアは2050年には世界第三位の経済大国と変貌する観測があります。

アフリカ各国など今後は魅力的な市場になりそうですが、自動車産業以外は、まだまだ現在の先進国に比べ大きな市場があるとは言えないところがあり、お金を稼ぐという意味では、先進国よりは難易度が上がるでしょう。

ステップ 1-2 PESTの4つの要因に事実を分類

収集した情報を4つの区分、すなわちPのPolitics、EのEconomy、SのSociety、そしてTのTechnologyに分類してください。

ステップ1-3 機会と脅威の評価

次に、4つに分類した事実に対して、存在する機会と脅威を評価します。

機会とは、自分の目標を達成するために、ゴールに近づけてくれる事実です。

反対に脅威とは、自分の目標を達成することから遠ざける可能性がある事実です。

例えば、中国では日本人であっても10万円ほどあれば、簡単に会社の登記ができてしまいます。代表取締役として自分にビザを発行して、中国にやってきてビジネス活動を開始することができます。低資金でビジネスを開始できることは、機会の一つです。

一方、中国では表現の自由が厳しく制限されていて、外国人が中国のSNSでライブ配信を行う場合には規制が存在します。場合によっては、法律で裁かれる危険もあります。SNSをすることがマーケティング活動にとって非常に重要な現代では、SNSの使用に制限があること、また法律で厳しく管理されていることはリスクと考えられます。

ステップ 1-4 ターゲットするべき国/地域を決定

いくつかの国もしくは地域について、ステップ1-1から1-3をそれぞれに行って、一番サービス、商品を展開した場合にメリットがる国/地域を選びましょう。

ステップ2 3C分析

PEST分析で国や地域を決めたら、次は、ミクロな視点でその国で商品やサービスを買う、消費者(Customer)、競合企業(Competitor)について調べます。また、自社(Company)についても情報を整理して分析します。

目的は、その国/地域の中にはどのような消費者が存在し、他の企業がすでにどのようなビジネスを行っているのか明らかにした上で、自社が売り上げを上げるための勝ち筋を探すことです。

ステップ 2-1  消費者・競合・自社に関して集める

自社が売りたいと思っている商品・サービスを購入する消費者には、どのような特性があるでしょうか?

その消費者には、どのような競合企業がすでにサービスを提供しているでしょうか?

これらの情報を整理して、書き記していきましょう。ここで重要なのは事実をひたすら集めることです。

ステップ 2-2  消費者・競合を・自社に関する情報をそれぞれの項目に分ける

集めた情報が、最低限下記に記載している情報を網羅しているか確認して、仕分けしていきましょう。自社のビジネスに合うように項目は追加してください。

 

【消費者に関する基本的な分析項目】

  • 商品に対するニーズ
  • 消費場所、消費手段、そして平均購入額などの消費行動
  • 消費者が商品の情報について発信するコミュニティーやSNSの存在
  • 消費者の年齢、社会的地位などの属性情報

 

【競合企業に対する基本的な分析項目】

  • 市場シェアとその推移
  • 商品の特徴
  • クチコミによる評価
  • 商標

 

【自社に対する基本的な分析項目】

  • 市場シェアとその推移
  • 商品の特徴
  • クチコミによる評価

ステップ2-3 機会と脅威の評価

PEST分析の時と同様、機会と脅威の評価を書いていきます。

顧客のどのような状況が機会となりうるでしょうか?

また競合のどのようなことが脅威になりえるのか?を考え、評価していきます。

ステップ3 SWOT分析

PEST分析で国と地域を絞り、さらに3C分析でその国や地域で売りたい商品に関する消費者、競合企業、自社に関する情報を集まったら、次はSWOT分析に進みます。

SWOT分析とは、自社目線で比較して、強みと弱み(内部環境)、そして機会と脅威(外部環境)に仕分けして分析していくことです。

ステップ3-1 外部要因である市場の機会と脅威を自社目線でまとめる

まずは、マクロの外部要因PEST分析と3C分析で集めた競合と顧客の機会と脅威を、外部環境としてそれぞれ記載していきます。つまり、O(Opportunity)とT(Threat)に集中します。

ステップ3-2 自社の弱みと強みをまとめる(市場の状況と比較して)

つづいて、その機会を利用する際に、弱みとなる自社の状況、もしくは脅威の影響を受けやすい可能性がある事実などのマイナス面を弱みとして記載します。つまりW(Weakness)に取り組みます。

Wが終われば、最終的にその機会を利用できる、もしくは脅威に打ち勝てる可能性がある、自社の強みをS(Strength)として記載してください。この順番で分析を取り組むことにより、一番重要な、「強み」に関して、機会も、脅威も、弱みも全て網羅した上で、検討することができます

ステップ4 STP分析

ステップ1でマクロの外部分析、ステップ2でミクロの競合、消費者と自社の分析、そしてステップ3のSWOT分析を行ったら、これらの情報を もとにSTP分析を実施し、どの企業がどのようなセグメントの顧客をターゲットとしているか、ポジショニングマップを作成しましょう。

一番よく使用される方法として、商品の大きな特性ごとに、競合がすでにどこの市場で大きく市場シェアをとってしまっているかをざっくり記載して、自社が他社と差別化できるポジションを探すのです。

3. ターゲットマーケティング成功事例

実際に企業がどのようにターゲットマーケティングを活用しているのか、SNSを例にしてみてみましょう。

ニンテンドーミュージアムの事例

サービス

任天堂が作り続けてきたゲームの歴史をしり、体験できるミュージアム

ターゲット

外国人および日本人のファミリー層

ターゲット化されたSNSでのマーケティング施策

○家族連れを意識したコンテンツ
○低価格の価格設定
○ファミリー層のイメージ素材をメインに、ホームページやSNSの投稿に使用
○インバウンドの外国人も意識して、日本語だけでなく英語でも投稿

SNS上でのユーザーの共感例

トライズの事例

サービス

英語のコーチングサービス

ターゲット

英語を学びたい日本の社会人

ターゲット化されたSNSでのマーケティング施策

○英語習得がキャリアアップに繋がることを伝えるインタビュー記事などのコンテンツ
○仕事をする社会人のイメージ素材をメインに、SNSの投稿に使用

SNS上でのユーザーの共感例

チョコザップの事例

サービス

トレーニングジム

ターゲット

ジムに少しだけ通いたい初心者のライトユーザー

ターゲット化されたSNSでのマーケティング施策

○初心者向けのハウツーコンテンツ
○洗濯できるコーナーを設けるなど忙しい人に対応しているアピール
○カラオケを設けるなど、トレーニングだけでない幅広いコンテンツを提供

SNS上でのユーザーの共感例

4. ターゲットマーケティングのメリット

ターゲットマーケティングの最大のメリットは、効率的にサービスや商品のマーケティング活動ができることです。

ではどのように効率的にマーケティング活動ができるようになるのか、先程の例に挙げたチョコザップの事例を取り上げて、ターゲットマーケティングの実態を解説します。

ターゲットを絞るとサービスの特徴が分かりやすくなる

例えば、トレーニングジムは世の中にたくさんが存在しているので、それぞれのジムにはどんな違いがあるのか、消費者には特徴を知られていないことが多いという現状があります。

そんな中、例に挙げたチョコザップの場合は、初心者層をターゲットにしていることが明確に打ち出しているので、消費者にはチョコザップはライト層向けであるというイメージが定着しやすくなります。

ターゲットを絞ると共感を得やすくなる

ジムに本格的に通っている人に、カラオケがありますなどをアピールしても、響かないかもしれません。

でも軽くジムに通いたいライト層にとっては、ジムはできれば楽しく気軽に通いたいもの。そのユーザーに対して、カラオケがあったり、洗濯乾燥機があったり、着替えなくていいという訴求は、より共感を得やすくなります。

費用対効果が良くなる

ターゲティングを実施すると、訴求ポイントをその情報が必要だと分析された人に絞って届けることを重視してマーケティングするので、必然的に マーケティングの費用対効果は高くなります。

初心者ではないジム通いの相手に、初心者向けの広告を出しても、期待した成果は出にくいでしょう。

初心者向けのコンテンツで、初心者向けにメッセージを送るからこそ、共感が得られて、サービスや商品が売れるようになるのです。

5. 【まとめ】SNS運用にも、ターゲットマーケティングが重要!

ターゲットマーケティングについての手法から、実際の企業がSNSで利用している事例までご紹介させていただきました。

成功しているソーシャルメディアアカウントは、いずれも運用を開始する前に、ターゲットマーケティングの考えを取り入れた戦略立案と、施策実行を行っています。

自社にこのノウハウがない場合や、SNSとターゲットマーケティングの考え方を連携して成功させた経験がない場合は、専門的なコンサルタントに依頼することが成功への近道になるでしょう。

関連記事:

SNSマーケティング企業成功事例27選!【媒体別に紹介】

SNSのコンサル・運用ならガイアックスへ

ガイアックスは、多くの大企業のSNSの運用を成功に導いた経験を、あなたのアカウントにも活かせるポータブルなノウハウを持っています。

SNSを使ってビジネスの拡大を目指すなら、まずはガイアックスの無料相談をご利用ください。ご相談はお気軽に!

ガイアックスのSNS支援サービス資料をご覧になりたい方はこちらから

ガイアックスが提供しているSNS支援サービス内容は、サービス紹介資料で詳しく説明しています。

フォームからお申込みいただくと、提供サービスや費用など、サービス詳細情報がわかる資料のダウンロードリンクをお送りします。

サービス紹介資料はこちらからダウンロード