X(Twitter)の代わりになるSNSは?対抗サービスのユーザー数と特徴まとめ
2024/03/01
イーロン・マスク氏がCEOに就任して以降、X(Twitter)はサービス名の変更、認証マークの有料化など、大きな転換期を迎えています。X(Twitter)の企業アカウントの運用担当者やマーケティング担当者の方々も、X(Twitter)の今後に不安を抱いているという方が多いのではないでしょうか。
本記事では、X(Twitter)の対抗サービスとして考えられるSNSを紹介し、それぞれのユーザー数や特徴について解説します。
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■目次
1. X(Twitter)の対抗SNS一覧
X | Threads | Bluesky | Mastdon | Misskey | |
---|---|---|---|---|---|
ロゴ | |||||
ユーザー数 (世界) |
3億3,300万 | 1億 | 400万 | 140万 | 40万 |
X(Twitter)の特徴、 X(Twitter)との違い |
拡散力の高さ 全角140文字まで |
Instagramと連携 500文字まで |
分散型SNS 300文字まで |
分散型SNS 500文字まで |
分散型SNS 3,000文字まで |
X(Twitter)は、長年にわたりソーシャルメディアの世界で重要な役割を果たしてきました。
しかし、イーロン・マスク氏の買収騒動や、市場の多様化とユーザーのニーズの変化などにより、X(Twitter)の代わりとなる対抗SNSが登場しています。これらのプラットフォームはまだまだ成長過程にあるものの、今後重要なチャネルとなる可能性を秘めています。
中央集権型SNSと分散型SNS
新興SNSを理解するうえで欠かせないのが「分散型SNS」という新たな形態です。
従来型のSNSは「中央集権型SNS」と呼ばれ、例えばFacebookであればMeta社というように、一つの企業がサーバーで情報を一元管理しています。今回の記事でご紹介するX(Twitter)とThreadsは中央集権型SNSにあたります。
対して分散型SNSは、複数の独立したサーバーが連携し、それぞれが異なるコミュニティを形成するソーシャルメディアです。多くの分散型SNSでは、サーバーのことを「インスタンス」と呼んでいます。
分散型SNSのメリットとしては、サーバーが複数あることでセキュリティリスクが分散される、サーバーごとにコミュニティができることで自由な発言がしやすくなる、などが挙げられます。
では、それぞれのSNSについて特徴を見ていきましょう。
2. X(Twitter)の対抗SNS紹介
X(Twitter)
X(Twitter)はジャック・ドーシー氏など4人の開発者によって生まれ、サービス開始は2006年3月、日本での運用は2008年にスタートしました。ユーザー数は世界で3億以上、日本だけでも約4,500万とされています。
その大きな特徴は、リアルタイム性の高さ、日本語で全角140文字という短いテキストを中心としたコミュニケーションでしょう(有料ユーザーは最大4,000文字まで投稿可能)。
X(Twitter)では世界中の出来事やトレンドが瞬時に共有され、ユーザー間での即時的な対話が生まれます。
企業にとっては、ユーザーとの距離が近いことでブランドへの愛着を感じてもらいやすくなるという利点があります。また、広告やキャンペーンなどのマーケティング施策が打ちやすいことも、新規のSNSにはない特徴と言えるでしょう。
Threads
Threads(スレッズ)は、Meta社のInstagramチームが開発した新たなSNSプラットフォームです。2023年7月にサービスを開始し、公開後わずか数日でユーザー数が全世界で1億を突破したことでも話題になりました。なお日本でのユーザー数は1,000万を超えています。
X(Twitter)との明らかな違いは投稿可能文字数で、投稿あたりの最大文字数は500文字です。最大10枚までの画像投稿、動画投稿も可能です。
またInstagramとの連携がしやすく、プロフィールやフォロワーの引継ぎも容易です。すでにInstagramを利用している企業であれば、Threadsへの移行もスムーズに行うことができると考えられます。
サービス開始時にはPCからの利用ができませんでしたが、現在はできるようになったり、「#」(Threadsではタグと呼ばれ、ハッシュタグとは呼ばれていない)で検索が可能になったりと、随時改善しているようです。
Bluesky
Bluesky(ブルースカイ)は、X(Twitter)の共同創業者であるジャック・ドーシーらが2019年に立ち上げ、2023年1月にサービスを開始した分散型SNSです。元々はX(Twitter)の社内プロジェクトとして始まりましたが、後に独立したという経緯のため、X(Twitter)と非常に似た仕様や操作性を持っています。
当初は招待制でしたが、2024年2月からは誰でも登録できるようになりました。これを受けて新規登録者が急激に増え、ユーザー数が全世界400万を突破しました。
Blueskyは1投稿あたり最大300文字のテキスト投稿、リンクの投稿や画像の最大4枚までの投稿が可能です。ただし動画の投稿やダイレクトメッセージ機能、ハッシュタグの利用はできないようです。
Mastodon
Mastodon(マストドン)は、ドイツ人エンジニアであるオイゲン・ロホコ氏を中心とするプロジェクトによって2016年10月に公開されたSNSで、ユーザー数は世界で850万、MAUは140万以上と公表されています。
Mastodonでは1投稿あたり最大500文字まで投稿でき、画像は最大4枚、動画の投稿も可能です。投稿は「Toot(トゥート)」、リツイートに相当するものは「Boost(ブースト)」と呼ぶなど呼び方もX(Twitter)とは異なります。
つながりの範囲によって「ホームタイムライン」「ローカルタイムライン」「連合タイムライン」という3つのタイムラインが存在し、投稿を公開する範囲を4段階に細かく設定できるのも特徴です。
また、Mastodonはオープンソースソフトウェアのため、誰でもサーバー(インスタンス)を立ち上げることができます。
Misskey
Misskey(ミスキー)は、2014年に日本人エンジニアのsyuilo氏によって開発された分散型SNSです。2023年10月にはユーザー数が40万を突破しました。最大3,000文字という投稿可能文字数は、X(Twitter)との大きな違いで、最大16枚の画像投稿、動画の投稿が可能です。
Misskeyのソフトウェアもオープンソースで公開されており、誰でも自身のMisskeyサーバー(インスタンス)を立てることができます。
Mastodonと比較されることも多いですが、Mastodon のリアクションはハートマークのみなのに対し、Misskeyでは多様な絵文字を使えるといった自由度の高さが特徴です。また、タイムラインには「ホーム」「ローカル」など複数の設定があり、ユーザーは自分の好みに合わせてカスタマイズできることが魅力と言えるでしょう。
3. まとめ
以上、X(Twitter)の対抗SNSのユーザー数や特徴をご紹介しました。
まだサービス開始から日が浅いため、機能やサービス面で不十分な点や、X(Twitter)と比較したユーザー数の少なさなど、既存のSNSのような存在になるかどうかは未知数です。
さらに企業利用の観点から見ると、新しいSNSにはビジネスプロフィールや広告配信といった企業向けの機能が少なく、収益に直結するような方法がないのが現状です。
しかし将来的な機能拡充の可能性は十分に考えられるので、今回ご紹介したSNS含め今後のソーシャルメディア全体の動きを注視したいところです。
それぞれのプラットフォームの特性を理解し、X(Twitter)と異なる独自の価値を提供するサービスを見極め戦略的に活用することが、企業のマーケティング成功への鍵となるでしょう。