MUSIC・グループ通話・ブログ…LINEがここ1年でリリースしたサービスを大紹介!LINEはどこへ向かっているのか?

2015/06/25

■LINEの激動の一年間をご覧あれ!
日頃からメッセージアプリとして重宝してるLINEですが、たびたび「新しいサービスをリリースした」というニュースを目にしますよね。

特に2014年にLINEからクリエイターズスタンプがリリースされ、秋のLINE CONFERENCE TOKYO 2014で様々な新サービスを発表してからというもの、その動きはより活発になっています。

そこで今回の記事では、ここ1年のLINEの大きな動きを、リリースされたサービス中心に整理してみました。

「LINE MUSIC」や「LINE公式ブログ」、カメラアプリ「aillis」など様々ありますが、皆さんはどこまでキャッチアップできていますでしょうか?「LIFE」をテーマに非常に幅広くサービスを展開していますが、それぞれのサービスの競合はどこで、そしてLINEは一体どこへ向かっているのでしょうか?そういったことにも注目しながら見て行きましょう。

■目次

1.ここ1年のLINEの動きを時系列にまとめる

2.カテゴリーごとに詳しく解説

1.ここ1年のLINEの動きを時系列にまとめる

まずはここ一年にリリースされたサービスや、大きなアップデートを時系列順にまとめてみました。

2014.07.15 LINEオーディション

2014.08.29 LINE Toss(画像共有アプリ)

2014.11.02 LINE WOW(フードデリバリー)

2014.11.04 LINE公式ブログ

2014.11.12 LINE Maps for Indoor(商業施設用マップ)

2014.12.16 LINE Pay

2015.01.06 LINE TAXI(タクシー配車)

2015.01.09 LINEスタンプス(スタンプコミュニケーション)

2015.02.06 LINEバイト

2015.03.05 LINEスポンサード着せかえ(着せかえの広告)

2015.04.03 LINEギフト

2015.04.16 LINE cameraが「aillis」に名称を変更

2015.05.14 LINE Flash Sale(フラッシュセール)

2015.05.18 LINE Creators Management(クリエイター向けライツマネジメント)

2015.06.05 Popcorn buzz(グループ通話アプリ)

2015.06.11 LINE MUSIC(オンデマンド音楽配信サービス)

こうして見ると非常に多いですね。他にもたくさんの発表がありましたが、本記事は大きな発表や「サービス」のリリースにフォーカスを当てているので割愛しました。

2.カテゴリーごとに詳しく解説

上記に記したアップデートを、「エンタメ」「写真・画像・通話」「ライフ(食事・交通など)・ショッピング」「広告・クリエイター向け」の5つのカテゴリーで分けて詳しく見て行きましょう。

エンタメ

LINE MUSIC

今年の6月11日に、LINEは定額制音楽オンデマンド配信サービス「LINE MUSIC」をリリースしました。

(画像引用:http://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2015/1015
オフラインでも音楽を聴くことができる「オンデマンド」形式で、150万曲以上ストックされています。楽曲やプレイリストをLINEのトークで友達に送信でき、トーク・タイムライン上でそのまま再生できる機能も備わっており、LINE MUSICに楽曲を提供するアーティストの公式アカウントの開設も行っていくことが発表されています。

サービスのイメージとしてはSpotifyに近いですが、LINE MUSICは「LINEとの連動」「LINE上での音楽体験」に特化しており、ユーザーがLINEから離れることなく音楽を楽しむことができるように設計されていますね。

LINE公式ブログ

昨年の11月4日には、芸能人向けのブログサービス「LINE公式ブログ」も公開していました。

(画像引用:http://www.lineblog.me/
ブログの記事が更新された際には、それぞれのアーティストの公式アカウントで自動的に更新情報が流れる仕組みになっています。

タレント・アーティスト向けブログサービスということで、「アメーバブログ」のド競合になりますね。実際にブログを開設している芸能人の中にはアメーバブログから移ってきた人も居るため、「ブログサービス」の方面にも拡大を進めています。

LINEオーディション

昨年の7月に開催された、LINEオーディションですが、10月28日にはグランプリが決定しました。

(画像引用:http://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2014/776
「次世代のスターを発掘するオーディションプロジェクト」として、ソニーミュージックと共同で開催し、12万を超える応募数があったことでも話題を呼びました。「LINE発のアーティスト」もいよいよ登場することになるので、LINE MUSICと並んでエンタメ領域を一気に強化してきました。

写真・画像・通話

旧LINE camera「aillis」

今年の4月16日には、元々LINE cameraとして公開されていたLINEのカメラ機能が、『aillis』という名称に代わりリリースされました。

(画像引用:http://camera.line.me/ja
基本的な機能はLINE cameraと同じですが、インターフェースのカラーを変更できるようになっており、フィルターやコラージュ・スタンプやフレームも利用可能で、撮影してすぐにLINEで共有することができます。

「LINE」という名称を外した狙いは、「LINEが使われていないような国外の地域でも純粋なカメラアプリとして使ってもらうため」だとLINEは語っています。(参照:http://news.mynavi.jp/news/2015/04/17/183/

似たようなカメラアプリとして頭に浮かぶのはやはりInstagramですね。インスタは既に世界中で確固たるポジションを得ていますが、LINEはどこまでグローバルにユーザーを獲得することができるのでしょうか?メッセージアプリのLINE自体はアジア圏でユーザー層を拡大していますが、そこからさらに広い地域を狙いに行くことになりますね。

LINE Toss

昨年の8月29日には、LINE経由で画像を共有・管理できる「LINE Toss」をリリースしました。

(画像引用:http://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2014/803
撮影した写真が時系列順に表示される「Timeline view」と、撮影された場所の位置情報と紐づいて地図上に表示される「Area view」という機能が備わっており、特に「スマホで撮影した写真の管理」に特化したツールになっています。

似たようなことが可能なサービスはGoogleなどのドライブなどの名前が上がりそうですが、LINE Tossは特に「スマホで撮影した写真の管理」に特化しているため、そういった意味での住み分けが進みそうですね。

Popcorn Buzz

今年の6月4日には、最大200人まで同時に音声通話が可能になるグループ通話アプリ「Popcorn Buzz」をリリースしました。

(画像引用:http://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2015/1005
LINEユーザーはLINEの友だち情報が同期でき、LINEで繋がっている友達とのグループ通話が可能になります。

これまでLINEでは、グループでメッセージが送信できるグループトークはありましたが、複数で音声会話ができる機能はありませんでした。大勢の友達と話すときだけでなく、ビジネスの電話会議も簡単にPopcorn Buzzで済ませるというシーンがこれからは増えていくかもしれないので、目下競合となるのはやはりSkypeでしょうか。

ライフ・シッピング

LINE FLASH SALE

LINEは今年の5月14日に、LINE上のフラッシュセールサービス「LINE FLASH SALE」をリリースしました。

(画像引用:http://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2015/995
曜日ごとに追加される商品があらかじめ決まっており、外部アプリを使わずLINE上で決済が可能となっています。

ファッション・ブランド・家電・食料品・ビューティーなどのジャンルの製品を扱っており、更に提携するパートナーが増えれば「LINE上のショッピング」もより普及していきそうですね。

LINEギフト

今年の4月3日には、LINEで友だちにギフトを送ることができるLINEギフトがリリースされました。

(画像引用:http://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2015/973
ギフトを受け取った側が自身の住所情報などを入力するので、送る側は相手の住所を知らなくてもギフトを送ることができます。

まだ取り入れてなかったと言われたら意外かもしれない「ソーシャルギフト」の領域に、LINEが本格的に足を踏み入れてくることになります。他のソーシャルギフトよりも、LINEはとにかく手軽に簡単に送ることができる点でアピールしていくのではないでしょうか。

LINE Maps for Indoor・LINE WOW・LINE TAXI

昨年10月のLINE CONFERENCE TOKYO 2014で発表された、商業施設内ナビ特化地図アプリ「LINE Maps for Indoor」・フードデリバリーサービス「LINE WOW」・タクシー配車サービス「LINE TAXI」の3つも、昨年の11月から今年の1月にかけてリリースされています。

map
(画像引用:http://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2014/867
交通・デリバリー・リアルのショッピングという、「LINEでリアルを便利にする」という、いわばO2Oに特化したサービスの拡大も進んでいます。

LINE Pay

同じくLINE CONFERENCE TOKYO 2014で発表された、LINE上で友達に送金できる「LINE Pay」も昨年12月にリリースされました。

(画像引用:http://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2014/891
リリース当初は利用シーンが少なかったのであまり盛り上がりませんでしたが、上記のFLASH SALEなどの追加もあり、今後はLINE Payで支払いを行う用途が増えてきていきそうですね。

※LINE Payについては、以下の記事をご参照ください。

意外とわかりにくいLINE Payの仕組みを徹底解剖。LINE CashとMoneyの違いとは?手数料はどこにかかるの?

LINEバイト

今年の2月16日には、アルバイト求人情報サービス「an」を運営する株式会社インテリジェンスと共同出資し設立した株式会社AUBEが、「LINEバイト」のリリースを発表しました。

(画像引用:http://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2015/944
バイトをLINE上で見つけることができるだけでなく、LINEバイト経由で見つけた職についた場合は、給与がLINE Payで支払われたりもします。

振り込まれたお金をそのままLINE上で使うこともできるので、LINE Payも合わさって「LINE上でのお金のやり取り」を加速させることも狙いとしてありそうですね。

広告・クリエイター向け

LINEスポンサード着せかえ

今年の3月5日には、企業のブランド・キャラクターをモチーフにした「着せかえ」を広告として販売できる「LINE スポンサード着せかえ」の提供を開始しました。

(画像引用:http://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2015/961
スポンサード着せかえは、従来の「着せかえショップ」より無料ダウンロードが可能です。

スポンサードスタンプと同じく、企業のキャラクターをLINE上での体験の一部として使ってもらうことができる広告メニューですね。コミュニケーションの一部に溶け込むので、広告に対する嫌悪感も抱かれることなく、ユーザーに企業のアピールをすることができます。

LINEスタンプス

今年の1月9日には、スタンプに一言を添えて投稿できる「LINEスタンプス」をリリースしました。

(画像引用:http://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2015/902
ユーザーはアプリ内で好きなスタンプを選び、一言を付け加えて投稿できます。掲示板のようなUIで、他の人の投稿にいいね!をつけたりコメントをすることもできます。

イメージとしては「ボケて」に近いでしょうか。様々なスタンプを使った大喜利やネタ投稿ができる場を、「公式が提供している」という点が興味深いですね。ユーザー同士のコミュニケーションが進むだけでなく、クリエイターにとってもスタンプの認知度が上がって嬉しいのではないでしょうか。

LINE Creators Management

今年の5月18日には、LINEクリエイターズスタンプのクリエイター向けに、スタンプの商品化を支援する「LINE Creators Management」を開始しました。

(画像引用:http://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2015/996
クリエイターと企業を繋いだグッズ化やタイアップ商品を推し進めていくだけでなく、スタンプショップのリニューアルや、スタッフ拡大によるスタンプ審査期間の短縮もこのとき発表されています。

クリエイターズスタンプでブレイクしたクリエイターが、タイアップや商品化によってどんどんLINEを超えて活躍する場を広げていくことで、よりクリエイターズスタンプがクリエイターにとって魅力的な場になります。CGMのプラットフォームが盛り上がりながら売り上げも増えるという、見事なバランスで成り立っていますね。こういったサポートを開始するということは、やはりクリエイターズスタンプはLINEにとっても非常に大きな成功だったのではないでしょうか。

※クリエイターズスタンプのリリースからの動きについては、以下の記事をご参照ください。

LINEクリエイターズスタンプ制作と成功の歴史。クリエイターが手にした環境とは?リリースからのすべて総まとめ

最後に

いかがでしたでしょうか。こうして見ると、ここ一年でLINEは「ショッピング」から「デリバリー」「音楽」「支払」「カメラ」「ブログ」など、非常に幅広いジャンルに足を踏み入れてきていることがわかります。

LINEは2014年10月に開催した事業戦略発表イベント「LINE CONFERENCE」で、「LIFEプラットフォーム」の構想を発表しましたが、発表通りユーザ一人ひとりのLIFEに寄り添えるよう、日常の様々なシーンに対応したサービが出てきていますね。

生活のあらゆる場面・シチュエーションで、あらゆる問題・ニーズをLINEから離れることなく解決できるようになる日も近いかもしれませんね。とはいえ、ブログサービスはアメーバ、カメラはInstagramといった形で、それぞれの分野で既に多くの人々に使われているサービスが存在しているので、それらの競合に対してLINEがどう動いていくのかにも注目していきたいですね。LINEにしかない強みをどう打ち出していくのでしょうか?

以上、『MUSIC・グループ通話・ブログ…LINEがここ1年でリリースしたサービスを大紹介!LINEはどこへ向かっているのか?』でした。

あわせて読みたい関連記事

LINEがプラットフォーム化に本気か!?食べログとの提携・LINEバイトなどから見えてくる狙いを考察。

意外とわかりにくいLINE Payの仕組みを徹底解剖。LINE CashとMoneyの違いとは?手数料はどこにかかるの?

LINE Payのモデルがケニアに!?ケニア人の生活を支えるモバイル送金サービス『M-PESA(エムペサ)』が面白い!

LINE Payの明日は「送金」か「EC」のどちらだ!?ケニアのM-PESAと比較しながらLINE Payの方向を探る。

この記事を書いた人:ソーシャルメディアラボ編集部

企業のWeb担当者様が積極的にSNSをビジネス活用していけるよう、ソーシャルメディア関連の「最新ニュース」「運用ノウハウ」「事例・データ」の情報を素早くキャッチしてお届けします。