PRなのに商品は写さなくてもよい? 食料・飲料業界のInstagram活用事例8選
食料・飲料業界はいかにしてInstagramを活用しているのでしょうか。8つの事例をもとに調査・考察していきます。
※2017年5月16日:最新情報をもとに事例を追記しました。
- ■目次
- Suntory Whiskey
- ハーゲンダッツ
- チキンラーメン
- ヤマサ醤油
- スミノフ
- クリスピークリームドーナッツ
- GODIVA
- コカ・コーラ
- まとめ
1. Suntory Whiskey
https://www.instagram.com/suntorywhisky/
Suntoryの中でもウイスキーを扱っているSuntory Whisky。商品が写っていない日本らしい風景写真や風景の中に佇むウイスキーの写真を投稿しています。
日本の風景と日本のウイスキーを共存させることで、日本人はもちろん日本好きな海外の方にも商品の魅力やブランドイメージを伝えることができます。実際に投稿文も英語であることから海外の人向けであるということが分かります。
このようにターゲットを明確に絞り、その層に刺さりそうなフォトジェニックなコンテンツ(日本の原風景×ウイスキー)を投稿していることがSuntory Whiskyのポイントです。
2. ハーゲンダッツ
https://www.instagram.com/haagendazs_jp/
アイスクリームメーカーとして知られるハーゲンダッツジャパンは、Instagramを通して、新商品の紹介やハーゲンダッツを使ったデザートの紹介、ハーゲンダッツの秘密などを投稿しています。また、「Twitterでシェアすると抽選でミニカッププレゼント」のようなTwitterとInstagramを連携させたプレゼントキャンペーンなども行っています。
新商品の紹介をするときは、9枚の写真で1つの大写真に見せる手法を取り入れています。1枚1枚の写真も美しく見えるように計算されていますが、プロフィール画面でまとめて見たときにさらに美しく、インパクトが強いものになっています。ユーザーへのアピール効果も高まるでしょう。
いつものフレンチトーストにアイスクリームを添えてみてはいかが?😋⠀ #ハーゲンダッツ #デザート
ハーゲンダッツ ジャパンさん(@haagendazs_jp)が投稿した写真 –
3. チキンラーメン
https://www.instagram.com/chikinramen_hiyoko/
ひよこちゃんと「すぐおいしい!すごくおいしい!」のキャッチフレーズでおなじみの日清食品のチキンラーメンは、商品キャラクターであるひよこちゃんをメインにしたかわいい写真や動画を投稿しています。
チキンラーメンは幅広い世代に知られていますがメインターゲットは親子なのだそう。そういったターゲット層向けにかわいらしい世界観を作り上げているほか、有益なアレンジレシピなどを提案しています。
キャラクターが立っており、新商品の告知をしても広告らしさがあまり感じられず、多くのユーザーにとって親しみやすいものとなっております。
4. ヤマサ醤油
https://www.instagram.com/yamasa_soy_sauce/
1645年の創業以来、醤油をベースに幅広い商品を作り続けているヤマサ醤油は、自社商品を使った料理写真をInstagramで発信しています。ハロウィンの時はかぼちゃを使ったアヒージョなど、季節やイベントに合わせた料理をほぼ毎日投稿しており、日々の献立決めにも役立ちます。
また、自社の商品画像を一切投稿せず様々な料理の写真を投稿することで、ユーザーの購買意欲を間接的に高めていると考えられます。このように、あえて商品の紹介をせずに料理のような有益な情報を提供することで、広告要素を感じさせることなくPRできるほか、ユーザーがよりブランドを好きになってくれるといった効果も見込めます。
5. スミノフ
https://www.instagram.com/smirnoff_jp/
世界90か国以上で飲まれている、スッキリした甘さと、スタイリッシュなボトルが魅力の低アールコール飲料スミノフ。主にInstagramを通してスミノフを飲んで欲しい場面が伝わるような写真を投稿しています。
ただ、今回注目したいのは、ハロウィンのタイミングに合わせて投稿された一連のイラストです。縦長のイラストを、じつに90枚以上に分割して投稿しています。さらにそのイラストの一部は動画になっており、ハロウィンメイクやヘアアレンジなどを紹介。スミノフを飲んで欲しいであろうパーティの場面をさらに盛り上げるような、有益な情報を発信しています。
ハーゲンダッツと同様に複数の写真を合わせて1枚の大写真に見せる手法を取り入れていますが、写真の枚数が多く規模が大きくなっているため、プロフィール写真でイラスト全体を見るのもより楽しめます。コンテンツの見せ方として面白い事例です。
6.クリスピークリームドーナッツ
https://www.instagram.com/krispykremejapan/
1937年にアメリカで創業したドーナッツチェーン「クリスピークリームドーナッツ」の公式Instagramアカウントです。
自然背景や人口で作り出した背景と自社商品のドーナッツを組み合わせた写真を中心に投稿しています。季節にちなんでドーナッツで「春の桜」表現したり、顔の付いた商品でかわいらしさを表現したりと様々な工夫をこらした投稿が印象的です。1枚の写真でストーリーを感じ取ることができる投稿が多いこともポイントです。
こちらの投稿のように、同社商品特有のカラフルでフォトジェニックな写真を用いた投稿はユーザーの目を引きます。他企業にない写真映えの良い商品を扱っているためInstagram向きであるといえます。
7.GODIVA
https://www.instagram.com/godiva_japan/
1926年に創業されたベルギーの高級チョコレートブランド「GODIVA」の日本公式Instagramアカウントです。
自社の商品紹介はもちろん、商品を購入してくれたお客様の様子や有名キャラクター「リカちゃん」を用いた投稿など様々な形式の投稿が見受けられます。特徴として挙げられるのは、購入してくれたお客様の喜ぶ姿や配達する従業員の様子を取り上げた投稿が多いという点です。商品を宣伝的に取り上げるとユーザーの飽きられてしまう可能性があるため、自社商品によって幸せになっている人を取り上げることで間接的に商品の質の良さをアピールしています。
また、上述した通り最近では50周年を迎えた有名キャラクター「リカちゃん」とのコラボレーションにより、キャラクター目線の投稿形式も追加されました。リカちゃんのサイズ感に合った同社商品がかわいらしく、精巧に作られています。このリカちゃんの登場によりバレンタインなどの繁盛時期にとどまらず、「子供の日」や「母の日」などの様々な時節イベントで商品訴求ができています。
8.コカ・コーラ
https://www.instagram.com/cocacola_japan/
コカ・コーラの公式Instagramアカウントです。
直接的に自社商品を宣伝するのではなく、人物やモノなどのおしゃれな背景と共に写真を用いている投稿が多く見受けられます。これにより、コカ・コーラが生活の一部に溶け込み、世の名に浸透しているという印象を与えられるでしょう。また、投稿の写真は、コカ・コーラを象徴する赤色が多く取り入れられており投稿履歴から統一感を感じることができます。
中には以下の投稿のように直接的に商品をアピールするような投稿もあります。同投稿はユーザーに大きなインパクトを与えることができ、さらにはコカ・コーラの新しい飲み方を提案することもできます。コメントにも「やったことがあるけどおいしい」「コカ・コーラ飲みたくなる」などのコメントが多数見られ、大きな反響を呼びました。
9.まとめ
これらの事例から、食料・飲食業界のInstagram活用において参考になりそうなポイントを2つ紹介します。
- 直接商品をPRしない
飲食業界では単に商品を入れた投稿をするだけでなく、商品を使ったアレンジレシピを紹介することでその商品の多様性や利便性も紹介することができ一石二鳥です。 - 商品の世界観を表現する
ブランドの世界観が強い商品に関しては、その世界観を反映するような風景・画像だけの投稿でもユーザーはしっかりと理解してくれるでしょう。
ターゲットや商品によって具体的な表現は変わるものの、上記2つは基本的な考え方として理解しておきたい部分だと思います。Instagramアカウントを運用している、する予定だという方は、ぜひ意識してみてください。
合わせて読みたい記事
・Instagram(インスタグラム)で新たに位置情報を作成する方法は?
・やはりカギはハッシュタグ! 旅行・観光業界のInstagram活用事例7選
・Google的な検索文化を持つInstagram。よりビジネス活用価値の高いSNSになりえるか?
2017.05.18