【企業のYouTube活用法】完全マニュアル!メリットからノウハウ・事例まで徹底解説

2024/02/06

YouTubeを視聴することは、日常生活の一部といえるほど浸透しつつあります。このトレンドは企業にとっても大きな影響があり、企業がYouTubeを活用する必要性が高まっています。

今回は、企業がYouTubeを活用すべき理由から実際に運用するためのノウハウ、実際にYouTubeを活用している事例をご紹介します。


本記事は企業のSNSマーケティングを包括的に支援をしているガイアックスが解説しています。運用実績10年以上、大手企業を中心に累計1,000社以上の運用実績があります。

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※編集部注:
2024年1月25日:最新情報をもとに加筆修正しました
2023年6月13日:最新情報をもとに加筆修正しました
2020年4月3日:最新情報をもとに加筆修正しました

    ■目次

  1. 企業のYouTube活用、3つのパターン
  2. 企業がYouTubeを活用するべき理由
  3. 企業のYouTubeチャンネル活用、3つのポイント
  4. YouTube活用のKPIは?
  5. YouTubeアナリティクスの見方
  6. YouTubeチャンネルを活用している企業の事例
  7. まとめ

1. 企業のYouTube活用、3つのパターン

今回の記事では自社でYouTubeチャンネルを開設するパターンについて詳しく取り上げますが、YouTubeの活用には3つのパターンが考えられます。
YouTubeを活用する目的や、PRしたい商品やサービスの特性によっても最適な方法は異なるため、ほかのパターンについても理解しておきましょう。

① YouTubeチャンネルを開設し、動画を載せていく

自社の公式YouTubeチャンネルを作り、動画をアップロードしていくパターンは、一番スタンダードな方法といえるでしょう。

チャンネル開設や動画の投稿は無料ででき、動画も自社内で制作すれば大きな費用をかけずに宣伝を行えるのが大きなメリットです。動画内から自社サイトへ誘導も可能。チャンネル登録(フォローのようなもの)によって、コアなファンを獲得できる可能性もあります。

しかしながら、動画の制作にはスキル・ノウハウが必要ですし、クオリティの高いものを作ろうと思えば外注を活用することになり、コストもかかるでしょう。さらに、チャンネルのコンセプト設計、動画内容の企画力も求められます。

② YouTube広告を活用

YouTubeで動画広告を配信する方法です。予算に合わせて出稿が可能で、ユーザーが広告を視聴したときだけ課金されるので無駄打ちも抑えられます。また、性別や年齢、行動履歴、興味・関心など、広告を表示したいユーザーのターゲティングを利用することで、より効率的に見込み客にリーチできます。

YouTube広告の種類や料金、広告設定方法などは以下の記事で詳しく解説しています。

関連記事:
【YouTube広告完全攻略】広告の種類、仕組み、課金方式、出稿方法まで徹底解説

③ インフルエンサーマーケティング的活用

人気のYouTuberとのコラボレーションなどで動画を制作、投稿してもらうという活用方法もあります。いわゆるインフルエンサーマーケティングの一手法です。

商材とうまくマッチしたYouTuberを登用できれば、企業発信ではなかなかリーチしない層までアピールでき、高いプロモーション効果が見込めます。

YouTube活用におけるインフルエンサーマーケティングについては、以下の記事も参考にしてください。

関連記事:
人気Youtuber ✖ 企業のコラボ事例まとめ! 「提供」だけど面白いYoutuberのコンテンツ力
データからわかる、YouTuberプロモーションの変化とポイントとは

2. 企業がYouTubeを活用するべき理由

企業がYouTubeを活用する重要性は高まっています。ここでは、なぜYouTubeを活用すべきなのか、4つの理由をご紹介します。

① 利用者数・層が広がっているから

2022年10月の調査では、国内だけで月間7,000万人以上もの月間アクティブユーザー数を誇っています。

さらに全世界では、月間アクティブユーザーは20億人。動画の内容によっては全世界の20億人にリーチできるということです。

視聴者のデモグラフィックを見ると、比較的老若男女のバランスがよいという特徴があります。年齢別では40代や50代が最も多く、10代から60代まで幅広く利用されています。そのため、企業がYouTubeを活用できれば幅広い層にアプローチできる可能性があるのです。

関連記事:
性別・年齢別 SNSユーザー数(X(Twitter)、Instagram、TikTokなど13媒体)

②動画コンテンツのハブになるから

企業のマーケティングにおける動画の重要性も高まっています。実際に動画コンテンツをマーケティングに活用する企業も増えています。

動画はWebサイトや各種SNSなどさまざまな場所に掲載できますが、YouTubeに企業のチャンネルを設けて集約しておくと、チャンネルを動画コンテンツのハブとして使えます。製作した動画をあらゆるチャネルに展開したり、過去の動画を蓄積したりできます。

③データの蓄積、コンテンツの改善ができるから

これまでの企業のマーケティングにおいて、TVCMは「広告の王様」と呼ばれ、花形の存在でした。

しかしTVCMは多くの人にアプローチが可能で注目を集めやすい反面、効果測定がしにくいというデメリットがあります。Webマーケティングでは動画の視聴状況、視聴した人の属性などがデータとして分析され、蓄積されます。これにより明確な効果測定やPDCAが可能となり、効果的なマーケティングが可能になるのです。

④ユーザーの検索行動がGoogleからYouTubeに移行しているから

これまで、ユーザーがほしい商品や気になった商品を検索する場といえばGoogleなど検索エンジンが一般的でした。

しかし昨今では、商品購入を検討する際にSNS、特にInstagram やYouTubeを参考にする人が増えています。また実際に購入する理由として、投稿のレビューや感想が高評価であることや有名人やインフルエンサーの影響も大きくなっています。

こうしたトレンドからも、企業がYouTubeを活用する必要性があるといえるでしょう。

参考:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000020.000055344.html(株式会社Chocostory調べ)

3. 企業のYouTubeチャンネル活用、3つのポイント

それでは、企業がYouTubeチャンネルを開設する際にはどんなことに注意すればよいのでしょうか。ここではそのポイントをお伝えします。

①コンセプトや目的を明確にする

まずはYouTubeチャンネルをどのような目的で、どのように活用していくのかを定めましょう。漠然と動画を作ってアップしていくのでは、ほしい効果は得られません。目的を持ち、それを達成するためにはどのような企画・コンテンツが必要なのかを考えましょう。

②発信したい情報ではなく、ユーザーに求められる情報を提供する

企業のYouTubeチャンネルだからといって、企業が発信したい情報ばかりを配信するのは絶対にNG。情報として有益なもの、エンタメ性があり楽しめるものなど、ユーザーが見る価値があるものを提供したほうが、長い目で見てファンから愛され、効果を得られます。

③YouTubeで見られる動画の特徴を押さえる

企業のYouTubeチャンネルにありがちなのが、単なるCM動画置き場にしてしまうこと。

しかし、TVCMとYouTubeで見られる動画は作法が違います。たくさんの人にYouTubeで動画を見てもらうためには、関連動画に表示されるようなタイトル付けや一目で内容が伝わるようなサムネイル、動画冒頭で離脱されないための引き込みなど、YouTubeならではポイントがあります。CM動画をアップしておくのは悪くないですが、しっかりとYouTubeに最適化した動画も作成していきましょう。

4. YouTube活用のKPIは?

先ほど、Webマーケティングでは明確な効果測定が可能になるとお伝えしました。それでは、YouTubeをマーケティングに活用する際にはどのような指標を見ればよいのでしょうか。KPIとして使われる数字とその定義をご紹介します。

必ず見るべき指標

視聴回数

もっともわかりやすい指標になるのが視聴回数です。

再生時間

どれくらい再生されたか、言い方を変えればどの時点で脱落されたのかも重要です。再生時間が短い場合、動画の内容を改善する必要がある可能性が高いです。

チャンネルの状況に応じて見るべき指標

チャンネル登録者数

チャンネル登録者は、そのチャンネルの動画を継続的に視聴したいと考えているととらえることができます。ある程度動画の再生回数が伸びるようになってきたら、チャンネル登録者数も指標のひとつとして取り入れてもいいでしょう。

表示回数

YouTube視聴者に動画が表示された回数のことです。YouTube内SEOなどの成果指標になります。

インプレッションのクリック率

動画がユーザーの目に触れて(=インプレッション)から、実際に視聴される率を「インプレッションのクリック率」と呼びます。サムネイルやタイトルの魅力が影響する指標です。

有料サブスクリプション登録者数

2018年11月より、YouTubeは「YouTube Premium」を開始しました。このプログラムは、ユーザーがYouTubeを広告なし・オフライン再生といった便利な環境で楽しめるといったメリットのほかに、オリジナルの映像作品を無制限に楽しめるサブスクリプションサービスです。このサービスに加入しているユーザーは、YouTubeのヘビーユーザーであると推測されます。

視聴者維持率

その動画がどれほど長く視聴時間を保てたのか示す指標です。YouTubeのレポートではチャンネル内の全動画の平均視聴時間や、YouTube上にある類似した動画の平均値と比較した相対的な視聴者維持率など詳細に教えてくれます。重要なシーンを理解し、動画の改善を図りましょう。

重要なシーンは以下の4つがあります。

①イントロ
最初の30秒が経過した後で、引き続き動画を視聴した視聴者の割合です。

②トップ モーメント
トップ モーメントとは、動画の視聴中に、視聴を停止した視聴者がほぼいなかった部分です。

③山
山は、動画の中で何度も視聴されたり、リンクを共有された部分です

④谷
谷は、スキップされて飛ばされたり、動画視聴が終わった部分です。

参考:
https://support.google.com/youtube/answer/9314415?hl=ja&visit_id=638222332591391303-1586208208&rd=1

5. YouTubeアナリティクスの見方

YouTubeアナリティクス画面へのアクセス方法

YouTube画面右上のプロフィールアイコンをクリックし、表示されたメニューから「YouTube Studio」を選び、クリックします。

「YouTube Studio」のページが表示されたら、左側のメニューから「アナリティクス」をクリック。YouTubeアナリティクスの画面が表示されます。

概要

最初は「概要」の画面が表示されています。ここには、以下の数値が表示されます。

  • 視聴回数+前の期間と比較したチャンネルの視聴回数
  • 総再生時間+前の期間と比較したチャンネルの総再生時間
  • チャンネル登録者+前の期間と比較したチャンネル登録者数の変化

コンテンツ

「コンテンツ」のページでは次のようなデータを見ることができます。

  • 視聴回数
  • インプレッション数:動画のサムネイルがユーザーに表示された数
  • インプレッションのクリック率:サムネイルがクリックされた率
  • 平均視聴時間

視聴者

「視聴者」のページでは、以下の数字を確認できます。

  • リピーター:チャンネルを試聴したユーザーのうち、再訪して視聴したユーザー数
  • ユニーク視聴者数:選択した期間内に自分のコンテンツを視聴した推定ユーザー数
  • チャンネル登録者:現状の登録者数と前の期間と比較したチャンネル登録者数の変化

リサーチ

「リサーチ」のページには3つのタブがあり、ユーザーがどのようなコンテンツに興味関心があるかを調べるのに利用できます。

  • YouTube全体での検索:YouTubeでユーザーが検索した上位の語句
  • チャンネルの視聴者による検索:自身のチャンネル登録者が検索した上位の語句
  • 保存済み:保存された検索キーワード

6. YouTubeチャンネルを活用している企業の事例

ここでは、実際にYouTubeチャンネルを活用している企業の事例を紹介します。

事例1:マネーの亀【MANEKAME】

野村證券株式会社の運営するチャンネル「マネーの亀」は、瀬戸弘司、カリスマブラザーズといったYouTuberを起用し、株式用語や資産運用をわかりやすく解説する動画を投稿しています。

事例2:不動産投資の楽待 (らくまち)

不動産投資ポータルサイト「楽待」を運営する株式会社ファーストロジックのチャンネルは、不動産投資家へのインタビュー、収益物件の見極めポイントなど、不動産投資に関するお役立ち情報を動画で提供しています。

事例3:ディスカバリーチャンネル

テレビ用のコンテンツをYouTube向けに編集した動画を配信しています。「○分クッキング」や「ザ・秘境生活」などコミカルなタイトルをつけることで、SNSでの拡散や若い世代へのリーチを狙っています。

戦略や運用方法について、以下のインタビューも参考にしてください。

関連記事:
テレビだけでなく、YouTubeで「#ディスカバる」? ディスカバリーチャンネルのYouTube戦略

事例4:EveEve – 恋愛サポートメディア

「恋愛サポートメディア」をコンセプトに、異性に聞きにくいことや恋愛に関するノウハウ、恋愛あるあるネタなどを発信しています。一般の人に渋谷で街頭インタビューをするというスタイルで、同世代のユーザーに親近感を与えられる内容となっています。

以下のインタビュー記事では、EveEveのYouTubeチャンネル運営におけるノウハウなどをご紹介しています。

関連記事:
コンテンツマーケティングの主戦場はGoogleからYouTubeへ。マッチングアプリ『EveEve』のYouTube活用に迫る

事例5:カー用品のジェームス

「カー用品のジェームス」のチャンネルは、カー用品の特徴や使い方、車の手入れ方法などをジャンル別に見たい時に便利です。

事例6:耳そうじサロン eariss

eariss(イアリス)の耳掃除の動画はYouTube内で人気のコンテンツです。このYouTubeチャンネルは耳そうじサロンのアカウントですが、宣伝をするのではなく、耳掃除動画のみを提供しており、動画を楽しんだ視聴者が「こんなお店があるんだ」と興味を持つ仕組みになっています。潜在顧客にアプローチしている良い例です。

事例7:ザ・ホワイトデンタルクリニック

この歯科クリニックのチャンネルでは、実際の施述の様子を見ることができます。また、無料カウンセリングなど、このクリニックのアピールポイントも動画で分かります。

チャンネル登録者は37万人を超えており、潜在顧客をこれだけ抱えている歯科医院はなかなかありません。そして、この動画コンテンツは、一度作ってしまえば歯科医院のHPやSNSに掲載することができるので、総合的なWebプロモーションを実施する上でも便利です。

事例7:葬儀葬式ch有限会社佐藤葬祭

このチャンネルの大きな特徴は、葬儀屋オーナーがライブ配信でユーザーの質問に答えている点です。動画で所作や言葉遣いなどの細かい部分が見えるため、HPだけでは分かりにくいオーナーの誠実さがダイレクトに伝わります。

葬儀会社はいざという時に潜在顧客から選んでもらうために、潜在顧客と信頼関係を気付くことが重要です。その方法としてYouTubeを活用しているよい例といえるでしょう。

事例8:トランスコスモス

オフィスツアー、若手社員の座談会、職種の説明など幅広いジャンルの採用系動画を見ることができます。実際に働くイメージを持ちやすくなり、ミスマッチを防ぐことにもつながるでしょう。

事例9:有隣堂しか知らない世界

神奈川を中心に店舗を展開する老舗書店「有隣堂」のチャンネルは、独自の世界観で書籍化するまでの人気を集め、今では全国にファンを増やしています。

事例10:タカラトミー

玩具メーカーのタカラトミーのチャンネルは、おもちゃの紹介やCMのロングバージョンのほか、YouTuberや芸能人とのコラボも行っています。更新頻度が高いのも特徴といえます。

7. まとめ

現在、YouTubeは動画共有サイトとして世界最大のユーザー数を擁しています。そのため、うまく活用すれば国内外の多くの潜在顧客へアプローチできます。自社ブランドやサービスが認知されないというお悩みを抱えている方は、ぜひYouTubeを活用してみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人:ソーシャルメディアラボ編集部

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